概要:
共振解析を行うと、共振周波数、共振モード(変形形状)を求めることができますが、結果の変位は無限大(不定)となってしまいます。これは共振解析は入力エネルギーが決まらないため、結果として出力エネルギーが決めれないというのが理由です。このようにして求めた共振解析結果の変位、応力、ひずみなどの結果は下図左のように「変位(相対値)」とかかれています。この(相対値)は複数のモード間の相対値というわけでもありませんので、実際の変位量を比較して知ることもできません。あくまで変形形状が分かるという意味合いになります。
ただし、圧電共振解析で「電圧」の境界条件で与えた状態で解析する場合は状況が変わってきます。この場合印加した「電圧」による入力エネルギーが分かるため、結果の変位は入力エネルギーを使う事で正しい変位量に補正することができます。圧電共振解析で解析した場合は「共振時の変位」を補正する事で正しく求めることができます。下右図はそのようにして求めた変位量ですが、ラベルが「変位」となっており、相対値ではない事が分かります。