ループコイルで粗密のあるコイルを扱う方法(磁場解析)

コイルの設計や、誘導加熱などの設計において、シミュレーションが使われることが非常に多くなっています。
Femtetに限らず、FEMでは、多巻き、粗密を有する複雑なコイル形状の場合、メッシュが切れなかったり、解析規模が大きくなり、多くのメモリ量や解析時間を必要とするケースがあります。
解決方法としてループコイルを使用することが多いのですが、
今回はFemtetでもループコイルを分割することにより、粗密を考慮したループコイルが扱えることを紹介します。

■ 解析モデル例

軸対称モデルで検証しました。粗密に合わせてループコイルを切断するのがポイントです。
Femtetでは、3次元モデルから簡単に2次元モデル/軸対称モデルを生成可能です。

切断したコイル(Coil_a, b, c)に巻き数を設定し解析を実行しました。
コイルを切断する前のインダクタンス(12巻き)は301nHでした。
均等に分割した(4-4-4)モデルとインダクタンスが一致しました。
巻き数の変更により、インダクタンスが変化する様子がわかります。

参考までに、巻き数に応じた磁束密度分布を示します。
分割なし(12巻き)と均等に分割した(4-4-4)モデルとは、磁束密度分布はほぼ同等。
巻き数の変更により磁束密度分布が変化しました。

「こんな解析をするにはどうしたらいいの?」といったご意見お待ちしています。

回転軸を固定した解析をおこなう方法(応力解析)

Femtetユーザ様からいただく質問が多いものを
簡単にご紹介したいと思います。
今回は、応力解析で回転軸を固定して解析をおこなう方法についてです。

解析モデルは以下になります。下面を固定し、回転方向に荷重を設定します。

回転軸に相当する線ボディを作成し、境界条件でX,Y,Z変位を固定します。

BodyTreeでは、この線ボディは(転写用ボディ)として表示されます。
注意点としては、この線ボディにボディ属性や材料定数などを設定してしまうと
解析エラーがでます(対応していない要素と表示されます。)。

解析結果をみると、軸にあわせて回転している様子がおわかりいただけます。

「こんな解析をするにはどうしたらいいの?」といったご意見お待ちしています。

弊社主催のセミナー・イベントの中止について

新型コロナウィルス感染症の影響を考慮し、当面の間のセミナーおよびイベントの開催を中止することといたしました。
5月に開催予定としていましたFemtetユーザー会については11月13日へ延期とさせていただきます。
ご参加をご検討いただいた皆様には大変申し訳ございませんが、ご理解賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

なお、各無料セミナーのテキストおよび動画を公開しておりますので、ご都合の良い時間、場所でFemtetの使い方を習得いただけます。
各セミナーのテキストと動画は以下のリンク先からご確認ください。
セミナー動画・セミナーテキスト

また、同様の理由により、ご訪問による商品説明やお打合せができない状況ですが、ウェブ会議形式でのお打合せが可能です。
ウェブ会議形式でのお打合せを希望の方は、弊社ウェブサイトのお問い合わせフォームの内容欄にウェブ会議希望の旨をご記入いただきお申込みください。

Femtetの使い方をじっくり学んでみませんか?

 昨今の新型コロナウィルスの感染拡大を受けて、全国各地でコンサートや展示会などのイベント中止が相次いでいますね。弊社で毎月実施している各無料セミナーも、残念ながら3月開催分については中止となってしまいました。3月のセミナーの受講をご検討されていた皆様には大変申し訳ございませんでした。

 既にご存知の方もいらっしゃるかとは思いますが、弊社で毎月実施している各種無料セミナーは、その内容を全てウェブサイト上に公開させていただいております。各セミナーは講義部と実習部に分かれており、講義部については動画としても公開しているので、セミナーのテキストをご覧いただきながら講義の内容を聴講いただけます。実習部についてもテキストを公開していますので、ご自身のペースで実習を進めていただく事でFemtetの使い方を習得いただけます。

 コロナウィルス感染を防ぐための出張規制により、オフィス内での勤務やテレワークでの在宅勤務を行われていて、本来の業務がなかなか進められない方も多いかと思いますが、そのような時こそ腰を据えてFemtetの使い方をじっくり学んでみてはいかがでしょうか。

 各セミナーのテキストと動画は以下のリンク先からご確認ください。
 セミナー動画・セミナーテキスト

「第31回設計製造ソリューション展」への出展中止について

「第31回 設計・製造ソリューション展」への出展を予定しておりましたが、

新型コロナウィルス感染症の影響を考慮し、出展を見合わせることといたしました。

来場をご検討いただいた皆様には大変申し訳ございませんが、

ご理解賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

「ベルヌーイの定理」、「ナビエストークスの方程式」をざっくり体験してみました。

「流体解析」というと、
「ベルヌーイの定理」もしくは、「ナビエストークスの方程式」
がキーワードとなっています。
そして、Googleなどで、それらを検索すると、事例として、飛行機の羽根部分の流体解析があげられていると思います。
そこで今回は、飛行機モデルに対し、強制対流を与え、その空気の流れをシミュレーションし、Femtetの流体解析でちゃんとそういった結果が得られるかを確認しました。
もちろん、羽根部分のみの流体解析もおこない、流速分布も確認しています。

今回使用したモデル(メッシュ分割したもの)です。複雑な形状でしたが、なんとかメッシュを切ることはできました。

飛行機モデル外周に、空気領域を設け、手前から後方にかけて流速を設定し、解析しました。
流線表示をすると、こんな感じになります(画像はわかりやすさのため、ハメ込み画像で表示しています)。

次に、別途羽根部分のみの流体解析をおこなってみました。
2次元解析のほうが、当たり前ですが、収束性も高いし、解析時間も圧倒的に短くなります。

この結果、羽根部分の上側の流速のほうが、下側の流速に比べて速くなっていることがわかります。
また、羽根の後ろでちゃんと渦ができているのもわかりますね(ベクトル表示するとより鮮明にわかります)。

基本パックで流体解析も標準搭載されていますので、ぜひみなさんも流体解析やってみてください。
次バージョンのFemtet2019.1でよりメッシュ機能が向上しています。

無償版Femtetを更新しました。

みなさんお待たせいたしました。
本日12月16日に2020年度版の無償版Femtetを公開いたしました。

既に無償版を使用されている方、これから無償版の使用を検討されている方も、申し込みフォームからお申込みいただく事で最新の無償版を2020年12月15日までご利用いただく事が可能です。

https://www.muratasoftware.com/trial/free/

今回公開した無償版は、来月リリース予定の最新版Femtet2019.1をベースとしています。

一足先に最新版の機能をご確認いただけますので、正式版をご利用中の方も是非お申込みください。

各音源の位相をずらした解析機能のご紹介

Femtetブログを開設して、初めてコメントをいただきました。

ありがとうございますm(_ _)m

ちょっとご紹介いたしますと、

” 音源を複数用意したときに球面上を音が伝わり、それぞれの音波が干渉して音が伝わっていくと思いますが、各音源の位相をずらした解析は可能なのでしょうか。”

とのことです。

せっかくコメントをいただいたので、今回は

『位相をずらした解析機能』についてご紹介いたします。

やりかたとしては、2つの方法があります。

① 境界条件で『位相』を指定する場合。

境界条件の位相(赤枠部)で指定できますので、ずらしたい量を設定します。

② ポスト処理で、『フィールドの重ね合わせの設定』を利用し、振幅/位相を指定する場合

結果画面で、「描画設定」-「フィールドの重ね合わせ設定」をクリックし、

振幅/位相を指定します。

これらの機能を使用することで、以下のように、位相をずらしたときの結果をみることができるようになります。

ちなみに、フィールドの重ね合わせ機能は、音波解析だけでなく、ほかのソルバのポスト処理にも対応しております(電磁波解析だとアレイアンテナの解析に使用されることがあります。)。

 

今回の機能についての詳細は、以下の例題をご参照ください。

ホーム / 例題集 / 音波解析[Mach] / 例題3 干渉縞の計算(2次元)

 

このようにより具体的な機能紹介が可能ですので

コメントお待ちしております。

使うと便利なマクロ機能

皆さん、突然ですがFemtetのマクロ機能を使ったことはありますか?
マクロ機能なんて知らないよという方や、知ってはいるけど何となく難しそうで使ったことが無いという方が多いのではないでしょうか。
今回はそのようなFemtetのマクロ機能を知らない方や、難しそうで敬遠されている方向けにFemtetのマクロ機能を紹介したいと思います。

Femtetで解析をしている時に複雑なモデルを作成するのに手間がかかったり、解析結果画面で多数の座標での結果を取り出してまとめる作業に苦労したといった経験がありますよね。
Femtetのマクロ機能を使うと、これらの手間のかかる操作を自動化して大幅に時間を省くことが出来るようになります。Femtetの画面上でできる操作はほとんどマクロ機能で実行することが出来るので、下図の例のようにExcelシートでモデルのパラメータを入力し複雑な形状のモデルを自動作成させたり、複数の座標での結果を自動で抽出してまとめるといった事が簡単にできます。
弊社のウェブサイトでは上記の例のようなマクロをサンプルとして複数公開しています(サンプルマクロのページはこちら)。マクロを動かすための簡単な準備をしていただければすぐに使用できるのでぜひ使ってみてください。

【例1】Excelでパラメータを入力しトロイダルコイルを作成する

【例2】計算結果ファイルから複数の座標の解析結果を取得する

ただ、マクロを作成するにはプログラミングの知識が必要になる為、敷居が高く感じてしまう方もいるかと思います。でもご安心ください。
Femtetには作業中のプロジェクトからマクロのコードを自動作成してくれる機能があります。自動作成されたマクロのコードをベースに、一部のパラメータを書き換えてモデルの形を変えてみるといった事が簡単にできるので、マクロのコードの書き方を学習していただく事が可能です。

【マクロファイルに出力メニュー】

また、Femtetのマクロ機能の使い方を学ぶことが出来るセミナーを年に2回開催しています。次回は11月の開催を予定していて、弊社のウェブサイトのセミナーお申込みページから申し込みが可能です。(マクロセミナーは有料セミナーになります。)
これからFemtetのマクロ機能を活用してみたい、プログラミングに不安があるので基本を学びたいという方はぜひ参加をご検討ください。

 

ムラタソフトウェアブログを開設しました!

本日、ムラタソフトウェアのブログを開設しました。

こちらのブログではFemtetの便利な使い方や最新機能のご紹介、展示会への出展情報などFemtetに関するお役立ち情報はもちろんのこと、ムラタソフトウェアの業務の中で感じた事などを気ままに綴っていきたいと思います。

記念すべき第1回目は、今年の6月にリリースした最新版Femtetで追加された流体解析機能についてお伝えします。

Femtetの販売開始以来、多くのユーザー様からご要望いただきました流体解析機能ですが、数年の開発期間を経てようやくリリースすることができました。
Femtetの流体解析機能では、水や空気などの流体の経路をモデリングし、経路中に障害物を配置した場合の流速や圧力等を求めることが可能です。
下図のモデルは自動車に風をあてたときの空気の流れを解析したモデルで、タイヤ前輪から後方にかけて流速が大きくなっている事や、車体後方に空気の渦が発生している事がわかります。

【自動車に風をあてたときの空気の流れを解析したモデル】

【流速ベクトルの分布図】

また、流体解析機能の公開に合わせて追加された熱流体オプションを導入いただく事で、熱流体解析も行えるようになります。
下図のモデルは中央に発熱体が配置された基板を強制空冷した解析のモデルで、強制空冷した時の基板の温度分布が確認できます。

【発熱体が載っている基板を強制空冷した解析のモデル】

【基板の温度分布図】

流体解析の機能を使ってみたいという方は、こちらのブログの右側に表示されているバナーから試用版をお申込みください。熱流体解析も行いたい方は、評価したいパッケージで熱流体オプションにチェックを入れるのをお忘れなく。

記事に対しての感想や、ブログで取り上げてほしいテーマ等ありましたら、お気軽にコメントください。

ムラタソフトウェアのブログをよろしくお願いします。