ホーム / 例題集 / 熱伝導解析[Watt] / 例題16 影のある輻射解析(定常解析)

2枚の板の間に円板が配置されたモデルで輻射の影の解析を行った事例を示します。
温度分布や熱流束ベクトルを解析結果として見ることができます。
表に記載されていない条件はデフォルトの条件を使用します。
項目 |
条件 |
解析空間 |
3次元 |
モデル単位 |
mm |
項目 |
条件 |
ソルバ |
熱伝導解析[Watt] |
解析の種類 |
定常解析 |
解析オプション |
なし |
2枚の板の間に円形の板を配置しています。
下の板の底面は1000度で固定し、上の板の上面は自然対流を設定しています。
円形の板の存在によって上の板に輻射の影ができるかどうかを解析します。

Ver2020.0より対称モデルの表面間輻射の解析に対応しました。
上図はフルモデルのモデル図ですが、プロジェクトファイルには2つの対称モデル(1/2, 1/4)も含まれています。
いずれもフルモデルよりも短い解析時間でフルモデルと同様の結果が得られます。
※対称モデルにおいてはボディ発熱量を変更(1/2モデルでは1/2倍、1/4モデルでは1/4倍)ています。
また自然対流の係数がフルモデルと同様の係数となるように以下の算出値で手動設定しています。
代表長さ L = (0.01 × 0.01 × 2) /(0.01 + 0.01) = 0.01
係数 con = 2.51 × 0.52 × L^-0.25 = 4.127
ボディ No./ボディタイプ |
ボディ属性名 |
材料名 |
0/Solid |
ボディ属性_001 |
008_銅Cu |
1/Solid |
ボディ属性_003 |
002_ポリカーボネートPC |
2/Solid |
ボディ属性_002 |
002_ポリカーボネートPC |
ボディ属性_001での発熱量を以下のように設定しています。
ボディ属性名 |
タブ |
設定 |
ボディ属性_001 |
発熱量 |
2[W] |
以下のように境界条件を設定しています。
境界条件名/トポロジ |
タブ |
境界条件の種類 |
条件 |
輻射/Face |
熱 |
輻射の種類:表面間(精度重視) |
個別設定をチェック 輻射率:0.5 輻射環境温度:25度 |
輻射2/Face |
熱 |
輻射の種類:表面間(精度重視) |
個別設定をチェック 輻射率:0.99 輻射環境温度:25度 |
輻射3/Face |
熱 |
輻射の種類:表面間(精度重視) |
個別設定をチェック 輻射率:0.5 輻射環境温度:25度 |
高温の壁/Face |
熱 |
温度 |
1000度 |
ゼロ度/Face |
熱 |
温度 |
0度 |
自然対流/Face |
熱 |
熱伝達・対流 |
自然対流(係数自動計算) 室温25度 |
上の板の温度分布を示します。
(他のボディは非表示とし、描画設定でコンター図の最小値/最大値設定で非表示ボディを除くにチェックを入れています。)

上の板の中央部の温度が約260度となっており、周囲の410度と比較して、温度が低くなっていることが分かります。
これは円板の存在によって下の板からの輻射熱の影が発生したためと考えられます。
温度分布を(5,0,5)から(5,10,5)の2点間で横軸をY座標としてプロットした結果を示します。

おおまかな熱の流れを評価するため、「熱経路可視化ツール」を使用して熱経路を可視化します。
「Ex16_heatflow_el.csv」を開いて可視化した結果を示します。
上の板の「輻射」境界からは、環境、「輻射2」(円形の板)、「輻射3」(下の板)それぞれに熱が移動しているのを確認することができます。
