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摩擦を考慮した接触解析

Ver11より接触表面境界同士の接触ペア、および簡易接触の「自動判定」において

摩擦係数を設定することができるようになりました。

 

摩擦係数を非ゼロに設定することによって摩擦を考慮した接触解析が可能となります。

摩擦係数がゼロの場合は従来通りの摩擦を無視した完全すべりの接触解析となります。

以下に摩擦係数の設定による挙動の違いを説明します。

1.摩擦係数がゼロの場合

摩擦係数がゼロの場合、接触面においては法線方向の力のつり合いのみが成立し、

接触力の接線方向成分(摩擦力)は発生しません。(完全すべり)

 

 

2.摩擦係数がゼロより大の場合

摩擦係数がゼロより大の場合、摩擦係数μと接触力の法線成分N(=垂直抗力)の積と

接触力の接線成分F(=摩擦力)の大小関係に応じて、接触状態が以下の表のように変化します。

 

接触力の状態

接触状態

説明

 

F<μN

 

固着接触

(静止摩擦)

接触部位はスライドしません。

 

F>μN

 

すべり接触

(動摩擦)

接触部位はスライドできます。

接触力の接線成分としてはF=μNが適用されます。

 

 

上図の例では、強制変位は同じ条件ですが、摩擦係数μを1.0(左)、0.3(右)と設定した結果、

μ=1.0では静止摩擦状態、μ=0.3の場合は動摩擦状態となっています。

いずれの場合も、摩擦なしの場合には見られない、摩擦力によるせん断変形が見られます。

 

実際の解析では上記の接触状態の判定を接触部位の局所毎(節点や要素)において行っています。

3.摩擦を考慮した接触解析の事例

応力解析の例題43に摩擦を考慮した簡易接触境界を用いた静解析の事例があります。

板にブロックを押しつけたケースでの摩擦の影響を解析しています。

 

応力解析の例題44に摩擦を考慮した接触表面境界を用いた過渡解析の事例があります。

板にボールが衝突したケースでの摩擦の影響を解析しています。