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例題46 表皮厚み (電磁波解析基礎講座)


本例題について

  • Femtetで表皮厚みを求め、理論式との一致を確認します。

  • 表に記載されていない条件は初期設定の条件を使用します。

  • プロジェクトファイルを取得(右クリックし、名前を付けてリンク先を保存してください。)

  • 表皮厚みの理論式は次に示したとおりです。例題の条件で理論式から求めた表皮厚みは2[um]になります。
    (周波数1[GHz]、導電率6.289e7[S/m]、比透磁率 1 で表皮厚みを計算しました。)
          (1)

解析条件

項目

条件

ソルバ

電磁波解析[Hertz]

解析空間

3次元

解析の種類

調和解析

単位

mm

 

 

調和解析タブ、メッシュタブの設定を以下のように行っています。

タブ設定

設定項目

条件

調和解析

周波数

 1×109[Hz]

スイープタイプ

一つの周波数

周波数スイープ

逐次スイープ

入力

1.0[W]

メッシュ

標準メッシュサイズ

1.0

アダプティブメッシュ

アダプティブメッシュを使用する のチェックを外す

周波数依存メッシュの設定

表皮厚みより厚い導体ボディ境界条件とするのチェックを外す

 

 

  • この例題では、導体内の電磁波の減衰を精度良く求める為、メッシュサイズを表皮厚みの半分にしました。
  • 電磁界分布も、あらかじめ分かっていますので、アダプティブメッシュを使用しない設定にしました。
  • また、「表皮厚みより厚い導体ボディを境界条件とする」のチェックが入っていると、導体内に電磁界が侵入する様子が見えないので、チェックを外しました。

モデル図

平行平板の導波路構造にして、平面波が伝搬する状態を作っています。入射した平面波が導体に当たって、ほとんどが反射するのですが、導体内にもわずかに侵入します。

 

ボディ属性および材料定数の設定

ボディ No./ボディタイプ

ボディ名

材料名

0/Solid

air

000_空気※

1/Sheet

conductor

003_銀Ag※

※材料データベースを利用

 

 

境界条件

境界条件名/トポロジー

タブ

境界条件の種類

条件

PORT/Face

電気

入出力ポート

基準インピーダンス:
 ポート構造から算出される特性インピーダンスを使う

 をチェック

モード数:

 導波路の計算で求めるモード数: 5

 実際に3次元解析で使用するモード数: 1

  モードの選択:チェックしない

外部境界条件

電気

磁気壁

 

 

解析結果

表皮厚みを確認する方法を説明します。

結果フィールドの表示から、電界ベクトルを第1図に示しました。導体内に、すこしだけ電界が侵入しています。

 

 

          第1図  電界ベクトル(位相0)

 

 

次に、電界、z成分、Absoluteのコンター図を表示し、グラフを描画します。(第2図)

第2図左図が、グラフの設定になります。グラフの始点、終点は、第2図右図に示した位置に設定しました。

始点の位置は、導体の表面、終点は導体の表面から遠ざかった位置なので、導体内部の電界強度変化をグラフ化したと、ご理解ください。

分割数を1000に設定しています。グラフを読み取ることで表皮厚みを求めますので、分割数が得られる表皮厚みの精度に影響します。

 

 

 

       第2図  グラフの設定状態

 

 

第2図の設定で描画したグラフに、マーカーを追加したのが、第3図になります。まず導体表面の位置にマーカーをおいて、値を読み取ります。

163.296[V/m]という値が得られています。表皮厚みは、電界強度が1/eになる深さですので、163.296/e=60.073、の位置を探せば、それが表皮厚みとなります。

その位置は表面から2[μm]の位置になることが、グラフを読み取った結果より分かりました。

つまり、理論式から求めた値とよく一致することが確認できました。

 

 

 

      第3図  結果のグラフ

 

 

 

解析のポイント

  1. メッシュサイズは重要です。今回は表皮厚みが解析前に分かっていたので、メッシュサイズを表皮厚みの半分に設定できました。分かっていない場合は、最適なメッシュを探さなければなりません。

  2. 解析モデルのサイズも重要です。1で述べたように、表皮厚みでメッシュサイズが決まってきます。表皮厚みにくらべて大きすぎるモデルだと、解析時間が増えすぎます。

  3. 本例題では、見た目を考え立方体で空気領域、導体領域を作りましたが、表皮厚みを確認する目的であれば、電磁波の進行方向に長細いモデルで十分です。そうすることで計算の負荷を減らすことが可能です。

  4. 外部境界条件を磁気壁にすることで、平面波を励起できます。