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例題9 めっき解析(めっき槽内のパーツのめっき)
本例題について
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めっき槽にパーツを浸してめっきする様を模したモデルを作成し、めっき解析の例を示します。
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陽極や陰極をモデル化することで、電極内での電位分布を考慮できます。
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本例題の最後に、めっき壁を使ったモデルの作成方法も示しています。
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表に記載されていない条件はデフォルトの条件を使用します。
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Femtetのバージョンや環境により結果が多少ことなります。
解析モデルダウンロード
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プロジェクトファイルをダウンロード(右クリックし、名前を付けてリンク先を保存してください。)
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プロジェクトファイルのうち、電極をモデル化した解析モデルは「ElectricWall」、めっき壁を使った解析モデルは「PlatingWall」になります。
解析空間
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項目 |
条件 |
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解析空間 |
3次元 |
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モデル単位 |
mm |
解析条件
めっき解析を行うので、材料構成は導体となります。
また[めっきの解析を行う]オプションを選択します。
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項目 |
条件 |
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電場解析[Coulomb] |
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解析の種類 |
静解析 (抵抗値) |
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材料構成 |
導体 |
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解析オプション |
めっきの解析を行うにチェック |
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メッシュ設定 |
標準メッシュサイズ: 6.0 [mm]*1
メッシュのコントロール |
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行列ソルバのタイプ |
直接法*3 |
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*1: 自動で設定されるメッシュサイズ(12.0mm)では計算精度が不十分なため、6.0mmに設定しています。
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*2: これらの設定を行うことで、曲面をより滑らかにメッシュで分割できます。
詳しくはメッシュのコントロールをご覧ください。
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*3: 電場解析では、行列ソルバのタイプで自動を選択しておくと、反復法が用いられます。
本例題では、反復法より直接法を用いた方が収束が早いため、直接法を選択します。
モデル図
直方体のボディ(緑)をめっき液とし、その中に被めっき物として円盤状のパーツ(黄)を作成します。
パーツを陰極とし、その両側に陽極(赤)を設置します。
陽極には、上部の円柱状に横に突き出した部分が電流電源につながっているものとし、電流の電気壁
V1 と V2 を付けています。
パーツには、パーツの支持と電流の流路を兼ねた導体(青)がついており、
その先端がグランドにつながっているものとしてグランドの電気壁 GND を付けています。

ボディ属性および材料の設定
めっき槽と陽極、陰極であるパーツと支持部材の形状をソリッドボディで作成し、材料はめっき液や金属を設定します。
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ボディ No./ボディ タイプ |
ボディ属性名 |
材料名 |
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3/Solid |
Cathode |
Metal |
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9/Solid |
Anode |
Metal |
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10/Solid |
Anode |
Metal |
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11/Solid |
Cathode |
Metal |
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12/Solid |
PlatingSolution |
ボディ属性は、以下のように設定しています。
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ボディ属性名 |
めっきタブ |
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Anode |
めっきボディの種類: 陽極(アノード)
過電圧の種類: 線形
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Cathode |
めっきボディの種類: 陰極(カソード)
過電圧の種類: ターフェル則
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PlatingSolution |
めっきボディの種類: めっき液
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材料定数は、以下のように設定しています。
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材料名 |
導電率タブ |
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Metal |
導体の種類: 導体 導電率: 10×106 [S/m]
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Solution |
導体の種類: 導体 導電率: 10 [S/m]
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境界条件
本解析例ではめっき槽の電極の境界条件を以下のように設定しています。
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境界条件名/トポロジ |
タブ |
境界条件の種類 |
条件 |
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GND/Face |
電気 |
電気壁 |
グランド |
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V1/Face |
電気 |
電気壁 |
電流 1A |
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V2/Face |
電気 |
電気壁 |
電流 1A |
解析結果
めっき液内の電流密度を図1に示します。
電極のボディを表示させておくと、電極内部の電流密度の大きさのために
めっき液内部の電流密度が見えなくなってしまうので、めっき液以外のボディは非表示にしています。
陽極から流れ出た電流が、パーツと支持部材からなる陰極に流れ込む様子が分かります。

図1 めっき液内の電流密度分布
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電極のボディ属性(陽極・陰極)を持つボディと、めっき液のボディ属性を持つボディとの間には
RESERVED_dual というボディ属性名を持つボディが自動的に作られます。
このボディではベクトルのフィールド(電界または電流密度)が異常な値になります。
これらのフィールドを確認する際は、RESERVED_dual というボディ属性名を持つボディを
非表示にしてください。
図2にパーツ表面の電流密度(法線成分)を、図3にパーツに析出しためっきの膜厚を、
それぞれコンターで示します。両図とも、パーツのボディのみを表示しています。
また、いずれも支持部材が付いている側が手前に見えるように示しており、
パーツの中心から上向きに支持部材が取り付けられています。
図2より、電流が支持部材に遮られるために、パーツ上部の電流密度が小さいことが分かります。
また、図3より、電流密度の分布に応じて膜厚に分布があることが分かります。

図2 パーツ表面の電流密度(法線成分)

図3 パーツに析出するめっきの膜厚
図4に、一方の陽極の電位のコンターを示します。
陽極内部でも電位に分布があり、この分布が解析に考慮されていることが分かります。

図4 陽極の電位分布
めっき壁を使ったモデル作成例
本例題では、陽極と陰極の形状をボディで作成しました。
この方法は、電極内部の電位分布も考慮できるという利点の半面、
電極の分だけメッシュ数が増えるため、計算に時間がかかるという欠点があります。
電極のボディの代わりにめっき壁の境界条件を使うと、電極内の電位分布は考慮できませんが、
電極の分のメッシュが不要なため、計算時間は短くなることが期待できます。
図5は、本例題のモデルをめっき壁を使って作り替えたものです。
パーツの部分はめっき液のボディをくり抜き、中空になっています。




