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疲労寿命評価オプション

疲労寿命評価

クリープ、弾塑性材料は、繰り返し荷重により、非弾性ひずみ(クリープひずみ、塑性ひずみ)が蓄積し、

疲労破壊が起こることが知られています。

エレクトロニクスの分野では、特に、はんだ接合部の疲労破壊が問題となります。

 

疲労寿命評価オプションでは、クリープ、弾塑性材料を含む静解析複数ステップ解析/多段階熱荷重解析の結果から、

マンソン・コフィン則を用いて、各要素の寿命分布を求めます。

疲労寿命の算出方法

非弾性ひずみ(塑性ひずみ、クリープひずみ)が発生するような、大きな負荷を繰り返しかけて、

少ない繰り返し数(10^5サイクル以下)で疲労破壊させる場合を低サイクル疲労 と呼びます。

低サイクル疲労の疲労寿命は以下に示すマンソン・コフィン則で表されます。

 

(式1)

 

Nf:寿命(単位:cycle)、Δεne:相当非弾性ひずみ振幅(単位:%)

係数C:相当非弾性ひずみ振幅が1%のときの寿命

係数n:相当非弾性ひずみ振幅の影響度を表すパラメータ

係数C、nは材料固有の値になります。

 

Δεneは、クリープ、弾塑性材料を含む複数ステップ解析/多段階熱荷重解析により出力される結果フィールド「累積相当非弾性ひずみ」

を用いて計算可能です。

複数ステップ解析/多段階熱荷重解析により、2サイクル分の繰り返し解析を行い、2サイクル終了時の累積相当非弾性ひずみと

1サイクル終了時の累積相当非弾性ひずみの差分を取って2で割った値となります。

 

オプション設定において、「基準ステップ」に、1サイクル終了時のステップ数、

「最終ステップ」で、2サイクル終了時のステップ数を指定することで、求めます。

 

(式2)

設定項目

ステップ/熱荷重タブで、2サイクル分のステップ設定します。温度荷重の繰り返しの場合は同時に各ステップでの到達温度を設定します。

2サイクル分を設定するのは、1サイクル目は相当非弾性ひずみの変化が安定せず、2サイクル目から安定するためです。

機械荷重の繰り返し場合は機械タブで時間依存を設定します。

下記設定例では、ステップ4で1サイクル終了、ステップ8で2サイクル終了になります。

 

ステップ/熱荷重タブ内の疲労寿命評価オプションで、

基準ステップと最終ステップに1サイクル終了時、2サイクル終了時のステップ番号を設定します(ここでは4、8)。

これにより各要素のΔεneは、累積相当非弾性ひずみから式2によって、算出されます。

マンソン・コフィン則係数のC、nの設定により、式1により、各要素の寿命も算出されます。

 

ステップ設定、荷重設定例

 

累積相当非弾性ひずみと参照ステップ設定の関係

 

出力項目

(式1)により計算された残存寿命Nfの最小値が出力ウィンドウに表示されます。

(式2)により計算された相当非弾性ひずみ振幅Δεneと、(式1)により計算された残存寿命Nfが

コンタ図表示可能です。(応力解析疲労寿命評価参照)

 

注意点

  • 要素平均値により、要素ごとの寿命を計算する方法をとっているため、
    ひずみの集中箇所では、メッシュサイズによって、寿命値が変化することがあります。
    異なるモデル、解析条件で寿命を比較する場合、疲労破壊が予想されるボディのメッシュサイズは
    一定になるようメッシュ分割してください。

 

  • 低サイクル疲労(10^5サイクル以下)を想定しており、疲労が発生しない部分の寿命は
    十分に大きな値として、10^9サイクルとして表示されますので、10^9サイクルを超える寿命の解析は
    できません。