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圧電解析の行列方程式
1.各解析の概要
圧電解析で解いている行列方程式について、以下に示します。
静解析:下の(1)式で表される連立一次方程式を解いて、未知ベクトル{u}を求めます。{u}は変位、電位を含むベクト
ルで、{u}が求まるという事は、解析モデルの変位分布、電位分布が求まるということに対応します。
調和解析:下の(2)式で表される連立一次方程式を解いて、未知ベクトル{u}を求めます。変位、電位、荷重(力、
変位等)が、正弦波で振動しているという条件で解いています。
共振解析:下の(3)式で表される固有値、固有ベクトルの計算をしています。この計算では、固有値に相当する共振周波数が決まります
が、固有ベクトルの大きさは決まりません。そのため、圧電に限らず共振解析で得られるフィールド(変位など)の振幅の値は、現実に得ら
れる値とは異なります。しかし、共振解析時の振幅が求められない事は不便なので、共振解析でも妥当な振幅がえられるように工夫をし
ています。詳しくはこのページの下、”共振解析時の注意点”をご覧ください。
| 静解析
調和解析 共振解析 |
![]() |
|
|
:弾性定数、圧電定数、誘電率、形状から作られる行列 |
| :密度、形状から作られる行列 | |
| :音響インピーダンス境界条件を反映した行列 | |
| :変位、電位からなる未知ベクトル | |
| :機械的な荷重からなるベクトル | |
| :角周波数 | |
| :角周波数の近似値 | |
| :固有値(=ω²) |
2.共振解析時の注意点
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共振解析時の振幅について
次の条件が満たされた時、共振解析の振幅は、調和解析で計算した共振時の振幅と、概ね一致する事を確認しています。
・材料に損失がある事。
・駆動源が電圧である事。
共振解析の結果として、通常複数のモードが得られますが、得られた共振周波数で駆動されるのは、対応する
振動モードだけであると仮定し、振動の振幅を推定しています。ただし、材料に損失が無い場合や、電圧の駆動源が
無い場合には、振幅を求める事ができません。表示される振幅には意味がなく、変位形状にのみ意味があります。
その場合、下図のように「相対値」の表示を入れています。

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音響インピーダンスを含むモデルの共振解析について
(3)式をご覧いただくとωrefという変数が含まれています。これはユーザが入力した周波数(共振解析タブ->周波数の
近似値)をつかって、行列の構築を行っている事を示しています。音響インピーダンスを用いたモデルで共振解析を
する場合に、周波数の近似値を入力する事は必須ですので、入力をお願いします。




