Femtet2025.1ヘルプ/マニュアル
 

ホーム / テクニカルノート / 圧電解析 / 圧電解析の行列方程式

圧電解析の行列方程式

 

1.各解析の概要

 

圧電解析で解いている行列方程式について、以下に示します。

 

静解析:下の(1)式で表される連立一次方程式を解いて、未知ベクトル{u}を求めます。{u}は変位、電位を含むベクト

ルで、{u}が求まるという事は、解析モデルの変位分布、電位分布が求まるということに対応します。

 

調和解析:下の(2)式で表される連立一次方程式を解いて、未知ベクトル{u}を求めます。変位、電位、荷重(力、

変位等)が、正弦波で振動しているという条件で解いています。

 

共振解析:下の(3)式で表される固有値、固有ベクトルの計算をしています。この計算では、固有値に相当する共振周波数が決まります

が、固有ベクトルの大きさは決まりません。そのため、圧電に限らず共振解析で得られるフィールド(変位など)の振幅の値は、現実に得ら

れる値とは異なります。しかし、共振解析時の振幅が求められない事は不便なので、共振解析でも妥当な振幅がえられるように工夫をし

ています。詳しくはこのページの下、”共振解析時の注意点”をご覧ください。

 

静解析
 
 
 
調和解析
 
 
 
共振解析

:弾性定数、圧電定数、誘電率、形状から作られる行列
:密度、形状から作られる行列
音響インピーダンス境界条件を反映した行列
:変位、電位からなる未知ベクトル
:機械的な荷重からなるベクトル
:角周波数
:角周波数の近似値
:固有値(=ω²)

 

 

2.共振解析時の注意点

 

 

  • 共振解析時の振幅について
    次の条件が満たされた時、共振解析の振幅は、調和解析で計算した共振時の振幅と、概ね一致する事を確認しています。
      ・材料に損失がある事。
      ・駆動源が電圧である事。
    共振解析の結果として、通常複数のモードが得られますが、得られた共振周波数で駆動されるのは、対応する
    振動モードだけであると仮定し、振動の振幅を推定しています。ただし、材料に損失が無い場合や、電圧の駆動源が
    無い場合には、振幅を求める事ができません。表示される振幅には意味がなく、変位形状にのみ意味があります。
    その場合、下図のように「相対値」の表示を入れています。



     

  • 音響インピーダンスを含むモデルの共振解析について
    (3)式をご覧いただくとωrefという変数が含まれています。これはユーザが入力した周波数(共振解析タブ->周波数の
    近似値)をつかって、行列の構築を行っている事を示しています。音響インピーダンスを用いたモデルで共振解析を
    する場合に、周波数の近似値を入力する事は必須ですので、入力をお願いします。