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電磁波解析ポートの設定方法

 

ここでは電磁波解析[Hertz]の3次元調和解析で使う、ポートの境界条件とその設定方法、設定例について

説明します。

 

[ポートとは]

ポートとは電磁波の出入り口です。電磁波解析の3次元調和解析では、先ずポートの境界条件が設定された

面において導波路解析を実行し伝搬モードを求めます。そして求めたモードの電磁波が3次元モデル内に入射

されたときの電磁界分布を計算します。そのため、電磁波が伝搬できるようにポートは必ず伝送線路(例:マイクロ
ストリップ線路、導波管、平行平板)の構造になっていなければなりません。

 

 

[外部ポートと内部ポート]

モデルの内部に設定されたポートを内部ポート、そうでないポートを外部ポートと呼びます。

 

外部ポートはそこに伝送線路がつながっているとして、その伝送線路より入射される電磁波を伝搬モードとして

3次元調和解析を行います。どのような伝搬モードが外部ポートから入射されるかはポートの形状やポートに

おける境界条件により様々です。例えばポートの構造がマイクロストリップ線路や平行平板ならば(準)TEM
モード、導波管であればTE/TMモードが伝搬モードとなります。

一方、内部ポートは強制的に一様な電磁界を伴う電磁波(TEMモード)を伝搬モードとして入射するポートと

なります。内部ポートもそこには伝送線路がつながっているとされる境界条件ですが、特に平行平板の構造を
もっているものでなければなりません。

 

以下の図1は基板上に電極が置かれたオープンスタブのモデルに外部ポートと内部ポートを設定した例を示し

ています。各図の黒枠で囲まれた平面にポートがつけられています。図の左図では空気層を含むモデル全体

の側面に外部ポートがつけられています。一方、図の右図のモデルでは空気層が基板と電極を取り囲んでおり
ポートは空気層内部の基板側面に内部ポートとしてつけられています。

 

     

 

図1:外部ポート(左)と内部ポート(右)の設定例

 

設定したポートが外部ポートか内部ポートかは解析実行時に自動で判定されます。外部ポートではポート形状

やポートに含まれる材料によって決まる伝搬モードが入射するモードとして使用されます。内部ポートの場合は

ポートに接する導体間に一様な電界が生じるような電磁波を入射するモードとして使用します。以下の図2では
図1で示した外部ポートと内部ポートで求められるモードがもつ電界の違いを示しています。

 

  

 

図2:外部ポート(左)と内部ポート(右)の電界分布

 

外部ポートではグランドと信号線となる電極の周囲に電界が分布している電磁波が伝搬モードとして求められ

ています。外部ポートはこのような分布を持った電磁波が、外部ポートにつながっているとされる伝送線路を通

して入射される境界条件となります。電磁波解析の例題8ではこのモデルに対する外部ポートの解析を紹介

しています。

一方、内部ポートでは信号線とグランドの間に一様な電界をもつ電磁波が伝搬モードとして求められています。

内部ポートはこのように局所的に強い一様な電界(磁界)を入射するような場合に用いる境界条件となります。

そのため、電界や磁界に分布のあるTE/TMモードを伝搬モードとして持つ導波管などの断面には内部ポートを

設定しても正確な解析を行うことはできません。この注意については電磁波解析ポート設定の失敗例で詳細
が説明されています。

 

 

[ポートの設定方法]

ポートの境界条件は互いにつながった平面(曲面は不可)に与えることができます。図3ではポートを設定できる

平面を外部ポート(左図)と内部ポート(右図)についてそれぞれ示しています。

 

外部ポートを設定する平面は、伝搬モードを正しく求めるために入射する電磁波を十分囲い込むような平面で

なくてはなりません。そのため図3の左図にあるような電界分布の場合、青点線で示される平面だと電界分布を

十分囲い込んでいるため、青点線の領域には外部ポートを設定できます。一方、赤点線の平面では本来の

電界分布を正確に解析することができないため、正確な伝搬モードを得ることはできません。

 

内部ポートを設定する平面は、伝搬モードが電極間に一様な電界をもつよう、異なる導体(もしくは電気壁

インピーダンス境界、多層電極といった境界条件)に挟まれた平面でなくてはなりません。これを図示したものが
図3の右図となります。ここでは誘電体を導体で挟んでいる状況を示しています。このポートは平行平板と同じ

構造であり、一般的に内部ポートはこのように平行平板と同一の構造を持っていなければなりません。

 

 

図3:外部ポート(左)と内部ポート(右)の設定平面

 

 

境界条件として与えるポートにはポート毎にポート名を設定できます。ポートには設定されたポート名でソート

されたポート番号が付与され、そのポート番号が計算結果として得られるSパラメータの成分の番号となります。

 

さらに、ポートの設定においては

 

  • 基準インピーダンス
  • 積分路

 

を設定することになります。

 

基準インピーダンスはポートに入射する電磁波のリファレンスとなるインピーダンスです。以下で述べるポートで

求められる特性インピーダンスと基準インピーダンスが異なる場合はポートで反射が起こります。

 

積分路はポートにおける特性インピーダンス(Zpv)を求めるために必要です。特性インピーダンス(Zpv)は積分路

に沿った電極間の電圧差により求められます。そのため、正確に特性インピーダンスを求めるには、電界が集中

している箇所に適切に積分路を設定することが重要となります。

図4がその積分路設定例を示しています。図4のモデルは基板(赤色)上に電極(黄色)があるマイクロストリップ
線路の構造を持つポートです。緑の矢印が積分路を表します。このポートにおける伝搬モードは図の左下図に
あるような電界分布持ちます。このポートに対して積分路は図の左上図にあるように電界が集中する箇所に設定
する必要があります。図の右上図や右下図にあるように電界分布が密でない箇所に積分路を設定すると、特性
インピーダンス(Zpv)を正確に求めることができず、調和解析における結果精度も悪くなります。積分路の設定
では、電界が集中する箇所であればグランドや信号線に対して垂直である必要はありません。また電極上であれ
ば電位はほぼ一定であるため、積分路の始点と終点は電界が集中している電極上であればどこでも構いません。

積分路の向きはポートにおける電界の向きとして使用されます。そのため、複数のポートを設定するモデルにおいて
は、積分路の向き(グランドから信号線か、信号線からグランドか)についてモデル内で一貫性を持たせてください。

 

 

図4:ポートでの積分路設定:OK例(左)、NG例(右)

 

 

積分路が設定されていない場合はポートに流れ込む電流から求められる特性インピーダンス(Zpi)がポートにおける
特性インピーダンスとして使用されます。

 

ポートにおいて局所的に電界が集中する場合(外部ポートによるマイクロストリップ線路等)は Zpv 、ポート全体に
電界が分布するような場合(同軸ケーブル等)は Zpi が精度の良い特性インピーダンスとなります。

 

上記のポート設定における失敗例を電磁波解析ポート設定の失敗例に示しています。

 

 

[ポートの設定例]

以下では外部ポートと内部ポートの設定についての具体例を紹介します。

 

 

電磁波解析の例題では他のポートの設定例についても紹介していますので、そちらもご参考ください。

 

  • 外部ポートの設定例①:マイクロストリップ線路
    図5の左図にあるようなモデルの解析を考えます。モデルは4層からなり、上から空気層、基板(上)、
    基板(下)、空気層の順になっています。黄色で示しているのは導体で、基板の間に広い導体面
    (グランド)が挟まれています。基板の上下面にはマイクロストリップ線路が構成されていて、中心に位置
    したビアが上下のマイクロストリップ線路(信号線)をつないでいます。ポート1とポート2は紫で示された
    平面につけられており、図の右図はポート1の拡大図になります。ポートの構造はマイクロストリップ線路
    であるため伝送線路の構造となっており、準TEMモードを伝搬モードとして持ちます。
    緑の矢印は積分路を示しています。ポートにおける伝搬モードではグランド電極と信号線の間に電界
    が集中することから、積分路はその集中する箇所に設定します。また積分路の向きは、このモデルでは
    グランド電極から信号線へと向きが統一されています。

    このモデルにおけるポート設定で注意が必要なのは、基板に挟まれた導体を超えてポートの設定をして
    はいけないという事です。つまり、モデル側面全体にポートは設定できません。これはモデル側面の平面
    がグランドの導体面により分断されているためであり、そのような場合はエラーとなります。分断された領域
    があるとそれぞれの領域で独立した伝搬モードが存在し、どちらの伝搬モードを採用するかで解析結果
    が不定となるため、エラーとなります。

     

    図5:外部ポートの設定例(マイクロストリップ線路):モデル図(左)とポート1の拡大図(右)

 

 

  • 外部ポートの設定例②:コプレーナ線路
    図6の左図にあるようなコプレーナ線路のモデルを考えます。モデルは誘電体からなる基板(赤色)と信号線
    となる電極(黄色、中央の電極)、グランド電極(黄色、両端の電極)から構成されています。また基板上に
    は空気層があります。このモデルではポートは黒枠で囲まれたモデル側面に外部ポートとしてつけることができ

    ます。図の右図がそのポート平面を拡大したものです。ポートは信号線となる電極とグランドが誘電体である
    基板を挟んだ構造となっており、伝送線路の構造を持っています。

    緑の矢印は積分路を示しており、信号線から基板下部のグランドへと向けられています。電磁波解析の初期
    設定ではポート周囲には電気壁がつけられ、信号線の両サイドにある電極はそのポートの周囲に接続されて
    います。そのため、信号線の両サイドにある電極はグランドとしてみなされます。このポートでは信号線となる電極
    と基板下部のグランド、または信号線両サイドのグランド電極との間に電界が集中する伝搬モードが存在する
    と予想されます。

    コプレーナ線路の解析については電磁波解析の例題9で紹介されています。

    図6:外部ポートの設定例(コプレーナ線路):モデル図(左)、ポートの拡大図(右)

 

 

  • 外部ポートの設定例③:差動線路
    図7の左図にあるような差動線路のモデルを考えます。モデルは誘電体からなる基板(赤色)上に2本の
    信号線となる電極(黄色)で構成されています。また基板上には空気層があります。このモデルではポート
    は黒枠で囲まれた平面につけることができます。図の右図はポート平面における信号線の部分を拡大した
    図となります。差動線路の場合、信号線が2本あることからそれぞれの信号線に給電するような2つの伝搬
    モードが存在します。コモンモードはそれら2つの伝搬モードの”和”に対応するモードで、2つの信号線に給
    電を行うモードです。一方差動モードは2つの伝搬モードの”差”に対応するモードで、信号線間に電界を
    発生させるようなモードです。

    緑の矢印はコモンモードと差動モードそれぞれの積分路を示しています。コモンモードの場合は2つの信号線
    両方に給電が行われるため、どちらかの信号線と基板下部のグランドを接続するように積分路を設定します。
    一方、差動モードの場合は2つの信号線の間に電界が集中することから、積分路は2つの信号線を接続す
    るように設定します。このように複数の伝搬モードが存在するようなポートにおいてはどの伝搬モードをもとに
    調和解析を行うかで積分路の設定が異なります。

    差動線路の導波路解析については電磁波解析の例題21、調和解析については電磁波解析の例題22
    で解析内容の詳細が紹介されています。また、積分路が1つでは上記のように解析するモード(コモンモード
    か差動モードか)に合わせてポート設定を変更する必要がありますが、伝搬モード変換機能を使用すると
    積分路
    を複数設定できるようになり、1つのポート設定でコモンモードと差動モードの両方を解析することが
    できます。伝搬モード変換機能を用いた差動線路の解析は電磁波解析の例題23
    で紹介されています。

    図7:外部ポートの設定例(差動線路):モデル図(左)、ポートの拡大図(右)

 

 

 

  • 外部ポートの設定例④:コネクタ
    図8のようなコネクタのあるモデルの解析を考えます。誘電体からなる基板(赤色)上に信号線となる2つの導体
    (茶色)があり、それぞれの信号線はコネクタ(黄色)に接続されています。コネクタは外部にあるとされる伝送線路
    (同軸ケーブル)への接続部分を表しています。図の右図はコネクタの1つを拡大したもので、コネクタは内導体
    と外導体、それらにはさまれた誘電体で構成されています。コネクタの断面は伝送線路である平行平板とみなす
    ことができるため、コネクタ断面に
    ポートを設定することができます。内導体(茶色)はソリッドボディで表しています
    が、外導体は電気壁の
    境界条件で表されています。
    緑の矢印は積分路を示しており、方向は信号線(内導体)からグランド(外導体)へとなっています。このポートに
    おける伝搬モードはTEMモードであり、外導体と内導体の間にほぼ一様に分布する電磁界であることが予想さ
    れます。そのため積分路の位置は特性インピーダンス(Zpv)の精度には大きく影響せずグランドと信号線をつなぐ
    ように設定することが重要となります。

    このモデルの解析については電磁波解析の例題19で詳細が紹介されています。

    図8:外部ポートの設定例(コネクタ):モデル図(左)、ポートの拡大図(右)

 

 

 

  • 内部ポートの設定例①[マイクロストリップ線路]
    図9a、図9bのような基板上にコンデンサなどチップ部品があるモデルにおいて、チップ部品の特性を回路シミュレータ
    などで合成することを考えます。その場合、チップ部品の特性を合成するために、チップ部品への電磁波の
    出入り口
    をポートで置き換え、チップ部品以外の領域の解析を電磁波解析により行う必要があります。この場合のポートは
    モデル内部に作る必要があるため、内部ポートとなります。
    モデルは誘電体でできた基板(赤色)と信号線となる電極
    (黄色、ここではシートボディで作成)、さらに基板上部にある空気層で構成されています。ここでは基板下部がモデル
    全体のリファレンスとなるグランドであると
    します。ここでは2つの内部ポートの設定例を紹介します。

    [設定例a]
    図9aの右図ではチップ部品を接続するために、チップ部品がある場所にシートボディで内部ポートを基板下部のグランド
    面と接続するように作成しています。このポートは信号線となる電極とグランドにより、伝送線路である平行平板と同じ
    構造をしています。また、図9aで設定した2つの内部ポートは同じチップ部品を表すことから、2つのポート面における
    グランドが同一でなければなりません。この例ではそれは基板下部のグランドとなっています。
    緑の矢印は積分路を示しており、2つの内部ポートでグランドから信号線へと方向が統一されています。内部ポートの
    場合はリファレンスとなるグランド電極がわかりにくい場合があるため、積分路の向きには特に注意が必要となります。

    図9a:内部ポートの設定例(マイクロストリップ線路):モデル図(左)、ポート設定例(右)

    [設定例b]
    モデルによっては電極とグランド面を接続するように内部ポートを設定できない場合があります。図9bではそのような

    モデルにおける内部ポートの設定例を示しています。図9bの右図では図の左図にあるチップ部品を表すための2つ
    の内部ポート(2つの紫平面)を示しています。そこではチップ部品が置かれている場所に信号線をつなぐよう2枚の

    シートボディが作られており、それぞれにポートの境界条件が付けられています。2つのポート面がこのように接する
    場合、
    その接する辺には自動的に電気壁境界条件がつけられます。この電気壁境界条件はそれぞれのポート面
    における疑似的なグランドとみなされ、2つのポート面はその疑似的なグランドを共有することができます。モデル全体
    のグランドと信号線が接続できない場合でも、このように信号線をつなぐように2つのポートを並べて設定することで
    グランドを共有するポートを設定することができます。
    緑の矢印はそれぞれのポートにおける積分路を示しており、ここではそのグランドから信号線へと向いています。ポート
    面は自動で設定された電気壁と信号線である電極に挟まれており、平行平板と同じ構造をもっています。

図9b:内部ポートの設定例(マイクロストリップ線路):モデル図(左)、ポート設定例(右)

図9aや図9bのように内部ポートを設定し調和解析を行うことで得られるSパラメータ結果に対して、回路シミュレータ
などによりチップ部品の特性を合成することができます。

注意が必要となる点は図9bの内部ポートの設定が常に正しい解析結果を導くとは限らない点です。図9bの内部
ポートでは、ポートにおけるグランドをポート面が接する辺につけられた電気壁境界条件により設定していますが、
このグランドはモデル全体におけるグランドとは一般に異なります。そのため、特性を合成したいチップ部品がコンデンサ
やインダクタといった単純な構造(集中定数であらわせるもの)ではなく複雑な特性を持つものである場合、図9aの
内部ポートの設定と図9bの設定では結果が異なる場合があります。図9aの設定はポートのグランドをモデル全体の
グランドとしているため、チップ部品の特性によらず正しいポートの設定となります。図9bの内部ポートが使用できる
モデルは、合成するチップ部品が集中定数で表せるものに限られます。

  • 内部ポートの設定例②:コプレーナ線路
    図10にあるような信号線がモデル外側まで伸びていないコプレーナ線路を考えます。このモデルは誘電体からなる
    基板(赤色)と信号線(中央の黄色)、グランド電極(両端の黄色)、基板上部にある空気層で構成されています。
    仮定として基板下部がモデル全体のリファレンスとなるグランドではなく、グランド電極のみがグランドであるとします。
    このモデルで信号線に給電するためには内部ポートを設定する必要があります。さらに仮定によりグランドがグランド
    電極のみであることから、内部ポートは信号線と基板下部の間に設定することはできません。内部ポートはモデル
    全体のリファレンスとなるグランド電極と信号線の間に設定する必要があります。しかし、グランド電極が2つに分離
    されていることと、モデルの構造からこのままでは内部ポートを設定することはできず、モデルの修正が必要となり、

    図の右図がその修正例2つになります。
    上の修正例ではグランド電極を基盤方向に伸ばすことで接続し、そのグランドと信号線の間に内部ポートを設定
    しています。下の修正例ではグランド電極を空気層側に延長し2つのグランド電極を接続することで、信号線との
    間に内部ポートを設定しています。これらのように修正することで内部ポートはモデル全体のリファレンスであるグラ
    ンド電極と接続でき、グランドと信号線への間に電界が生じるよう給電を行うことが可能となります。注意すべき点
    は、このように加えられたモデルへの変更がSパラメータなどの解析結果に影響を与えうることです。

    図10:内部ポートの設定例(コプレーナ線路):モデル図(左)、ポート設定例(右)


 

  • 内部ポートの設定例②[コイル・励振線]
    図11のようなコイルのモデルを考えます。コイルは導体で構成され周囲は空気に囲まれています。このモデル
    は、ポートに電磁波を入射することで電界が生じ、その結果、導体中に電位差が発生し電流が流れます。流れ
    る電流により導体が電気的に励振し電磁波を放出します。このモデルはコイルを表したものですが、内部ポート
    からの給電による導体励振は他にもアンテナの解析があり、流れた電流による空気層への電磁波の放射などを
    解析することができます。

    図の右図は赤点線で囲まれた内部ポート部分を拡大したものとなります。ポートはシートボディでコイルの導体
    に挟まれるように作られています。つまり、このポートは内部ポートの条件である平行平板と同じ構造を持ちます。

    この内部ポートの場合、挟まれている誘電体はコイルを取り囲む空気となります。
    緑の矢印は積分路を表しており、電界の向きを示しています。矢印の方向と逆方向に電位差が発生します。

    コイルの解析については電磁波解析の例題28で、ここで示したポートと同様のポートを用いた解析が紹介され
    ています。また、アンテナの解析である電磁波解析の例題7でも同様の内部ポートを用いた解析が紹介されて
    います。

    図11:内部ポートの設定例(コイル・励振線):モデル図(左)、ポート設定例(右)