Femtet2025.1ヘルプ/マニュアル
 

ホーム / テクニカルノート / 電磁波解析 / 解析条件 / 時間領域の設定

時間領域の設定

 

Descartesでは、Femtetの電磁波解析(調和解析)の結果として得られたタッチストーンファイルを読み込むことで、
Sパラメータを時間領域の解析であるTDR解析の結果に変換することができます。
このダイアログでは、TDR解析の時間の設定から、その結果を得るのに必要な調和解析の解析周波数の設定に
自動的に変換することができます。

 

設定項目

解説

入力信号の立ち上がり時間

 

入力信号はステップ波形を仮定しており、ここでは入力信号の立ち上がり時間 trise [s] を設定します。
立ち上がり時間は信号が0%から100%になるまでの時間とします。

 


図1 ステップ波形と立ち上がり時間の関係(trise: 立ち上がり時間、Δt: 時間ステップ幅)

 

立ち上がり時間ステップ数 / 時間ステップ幅

 

時間ステップ幅 Δt [s] を設定します。
時間ステップ幅は、立ち上がり時間に含まれる時間ステップ数としても設定できます。

 

立ち上がり時間ステップ数

時間ステップが立ち上がり時間内に何ステップ含まれるかで時間ステップ幅を設定します。
立ち上がり時間ステップ数が nrise の場合は、Δt = trise / nrise です。

 

時間ステップ幅

時間ステップ幅 Δt [s] を直接設定します。

 

時間ステップ数 / 時間

結果として描画するグラフの時間ステップ数を設定します。
時間ステップ数は、描画するグラフの時間としても設定できます。

 

時間ステップ数

時間ステップを何ステップ分描画するか設定します。時間ステップ数が nstep の場合は、
nstep × Δt [s] 以上のTDRインピーダンスの時間変化グラフが得られます。

 

時間

設定した時間以上のTDRインピーダンスの時間変化グラフが得られます。

 

  • 設定する時間はインピーダンスを確認したい信号線の長さからおおよその値を算出してください。
    例えば信号線の長さが30mmで信号線まわりの誘電体の比誘電率が4の場合、信号線に
    沿って伝搬する電磁波の速度はおおよそ1.5e8m/sとなり電磁波が入力されてから出力として
    返ってくるまでに伝搬する距離が信号線の往復である60mmとなるため、少なくとも時間としては
    400psは必要となります。より具体的な計算については電磁波解析例題27の「2.インピーダンス
    が変化する時刻」の項目を参照してください。

伝搬速度計算

電磁波の伝搬速度と伝搬時間を計算することができます。

 

  • SパラメータからTDRインピーダンスへの変換にはフーリエ変換と逆フーリエ変換を用います。
    フーリエ変換・逆フーリエ変換で扱えるデータの数が2n個(n は正の整数)である関係で、
    時間ステップ数が入力した通りのステップ数にならない場合があります。
    例えば、時間ステップ数を100と設定した場合は、実際には127ステップ分の計算が行われます。
    これは、100ステップであればデータ数(時刻ポイント数)は101個ですが、
    127ステップであればデータ数は128(= 27)個であり、フーリエ変換・逆フーリエ変換が行えるためです。

 

  • 時間ステップ数を時間で設定した場合、時間ステップ幅によっては入力した通りの時間を設定できない場合があります。
    たとえば、時間ステップ幅が15 psのときに時間を320 psと入力したとすると、時間はまずに330 ps(= 22 ステップ × 15 ps)に調整されます。
    次に、フーリエ変換を行うために、データ数が32(= 25)個になるように時間ステップ数が31ステップに調整されるので、
    最終的に465 ps(= 31 ステップ × 15 ps)分の計算が行われることになります。

 

  • 電磁波解析では、10 MHz 程度よりも小さな周波数では、計算精度が悪い場合があります。
    入力信号の立ち上がり時間、時間ステップ幅、時間ステップ数を入力すると、
    最小周波数、最大周波数、分割数が自動的に計算されますが、周波数が小さすぎないことを確認してください。