ホーム / 結果表示 / 各解析で表示できる結果 / 電磁波解析ポートの見方
電磁波解析ポートの見方
3次元の電磁波解析(調和解析か過渡解析)では3次元解析の前に入出力ポートが指定された境界で2次元の
導波路解析が行われ伝搬モードを決定します。ここで選択される伝搬モードが想定しているモードではない場合、
3次元解析も想定している結果とはなりません。
以下では導波路解析の結果の確認方法と伝搬モードの選択方法、Sパラメータの成分番号ついて説明します。
1. 導波路解析の結果確認方法
1-1. フィールドの結果確認方法
電磁波解析が終了した後、図1のように[解析結果]タブの[解析タイプ]をポートに変更します。

図1 ポートの電磁界の表示
[モード]プルダウンメニューより周波数と、その周波数における各モード番号を選択することができます。
[要素ベクトル]
を選択すると図1のようにポートの電磁界を表示することができます。
1-2. 伝搬定数とモード番号の確認方法
[解析結果]タブの[結果表示]
-[チャート]-[モード情報]より伝搬定数ダイアログを表示できます。
伝搬定数ダイアログでは図2のようにポート名、ポート番号p*と伝搬モード番号m*、位相定数と減衰定数が
それぞれ表示されます。

図2 伝搬定数ダイアログ(左:電磁波解析で使用するモード、右図:電磁波解析で使用しないモード)
電磁波解析では導波路解析で求めたモードからその一部を伝搬モードとして選択して使用します。
図2左図は電磁波解析で使用される伝搬モードの伝搬定数ダイアログです。p1m1は1番目のポートの1番目の
伝搬モード、p2m1は2番目のポートの1番目の伝搬モードを意味します。
図2右図は電磁波解析で使用されないモードの伝搬定数ダイアログです。導波路解析で求めたモードで電磁波
解析で使用されないモードにはこのように伝搬定数ダイアログでは「不使用」という表記が付けられます。
-
ポート番号はモデル上のポートに自動で付けられる1から始まる番号です。
モデルで使用しているポートの境界条件名の昇順に番号が自動で割り振られます。
図3のようにモデル上では“P1, P2, ...”のように表示されます。

図3 モデル上に表示されたポート番号
-
伝搬モード番号は電磁波解析で使用されるモードにつけられる1から始まる番号です。
1番のポートにおいて複数のモードを電磁波解析で使用する場合、伝搬定数ダイアログでは
p1m1, p1m2, ...と表記されます。
2. 伝搬モードの選択方法
電磁波解析では導波路解析で求めたモードから伝搬モードを選択して解析を行います。ここでは伝搬モードの
選択について説明します。
2-1. 導波路解析で求めたモードの確認方法
導波路解析で求めたモードはポートの解析結果より確認することができます。各モードは図4のようにモードの
プルダウンメニューより選択することができます。

図4 周波数ごとのモード番号
図4の例では導波路解析では5つのモードを求める設定となっており、各周波数では(0)から(4)までモードが
あります。このモード番号は電磁波解析における使用/不使用に関わらず位相定数が大きい順に0から設定
されています。
-
導波路解析で求めるモード数は[ポートの設定]ダイアログの[導波路解析の計算で求めるモード数]で
設定変更することができます。
2-2. 電磁波解析で使用されるモードの決定方法
電磁波解析で使用される伝搬モードは最大周波数で決定されます。ここでは例として図5のような3つの伝搬モードを
使用する場合を考えます。

図5 伝搬モードの伝搬定数
まず伝搬モードの番号は図5の最大周波数である f2 で決定されます。伝搬モード番号は位相定数が大きい順に
m1, m2, m3 と与えられます。また導波路解析でもモード番号が設定され、それは0, 1, 2 となります。
-
導波路解析で5つのモードを求めている場合、導波路解析のモード番号は 0, 1, 2, 3, 4 まで存在します。
ただしこの例では、そのうち3つを伝搬モードとして使用するため、残りの2つのモードは不使用(図2右図)となり、
伝搬モード番号は付与されません。
伝搬定数ダイアログではこの m1, m2, m3 の表記を用いて伝搬定数を表示しています。モードプルダウンメニューでは
導波路解析で設定されるモード番号である 0, 1, 2 がメニューに表示されています(図4)。
最大周波数以外の周波数では、最大周波数で決定した伝搬モードと同様の電界フィールドをもつモードがその周波数
における伝搬モードとして選択されます。図5では m1, m2, m3 が伝搬モード番号であり、括弧内の黒字数字である
0, 1, 2 が導波路解析で設定されるモード番号です。
図5の例における周波数 f1 では導波路解析で求めたモード0番が最大周波数における伝搬モード m1 と同様な電界
であり、f1 において伝搬モード番号 m1 が付与されています。モード番号1番のモードとモード番号2のモードも同様で
それぞれに伝搬モード番号 m2, m3 が付与されています。
図5の例における周波数 f0 では0番のモード番号に伝搬モード番号 m1が設定されています。一方、モード番号1の
モードは最大周波数 f2 における伝搬モード番号 m3 と同様の電界を持っているとされ伝搬モード m3 が設定されて
います。モード番号2番のモードには伝搬モード番号 m2 が付与されています。
このように導波路解析で設定されるモード番号と伝搬モード番号(m1, m2, m3)の対応は周波数によって変更される
場合があります。
適切な伝搬モードが選択されているかを確認するためには、導波路解析の結果(伝搬定数ダイアログ)から伝搬モード
番号が付与されているモードが正しいかをチェックする必要があります。
3. Sパラメータの成分番号(ポートインデックス)
ポートインデックスとはSパラメータ を行列表示S(i, j ) した場合 の i や j に当たりポート番号と伝搬モード番号から決まります。
導波路解析で設定されるモード番号と3次元電磁波解析で設定される伝搬モード番号はいずれもポート毎に設定される
番号です。そのため、伝搬モード番号はポートの番号であるポート番号とセットで使う必要があります。
一方、ポートインデックスはモデルを通して使用される全ての伝搬モードに対して連番で設定される番号です。そのため、ある
ポートインデックスは、あるポートにおけるひとつの伝搬モードのことを指します。
ポートインデックスは、ログファイルか[SYZ行列]ダイアログのポートインデックスで確認できます(図6)。

図6 ポートインデックス
この図における 「i : PortName
: mx」 という表記は、ポートインデックス i が、ポートPortName
にx 番目の伝搬モードを割り当てた
状態を表します。ただし、x は3次元解析で使う伝搬モード番号です。
また、ポートインデックスが次のようなとき、
|
ポートインデックス |
|
i
: PortA :
mx |
SパラメータS(i, j )は、ポートPortB に入射する伝搬モード番号 y による入射波とポートPortA における伝搬モード番号x の反射波
(ポートインデックス i と j が同じ場合)あるいは透過波(ポートインデックス i と j が異なる場合)の比を表します。
-
ポートインデックスについては、「SYZ行列」の「SYZ行列の機能」も御覧ください。


