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接触解析が収束しない場合

状況確認の方法

ステップ/熱荷重タブにおいて[分割ステップの結果を出力する]をオンとします。

これで収束したステップまでの結果をステップ毎に解析結果ウィンドウにて確認することができます。

この状況確認を通して、以下のいずれかのケースに陥り、収束停止となったと考えることができます。

 

 また、結果表示において、フィールド値「接触力」を選択することにより、接触箇所を確認することもできます(ケース6参照)。

ケース1:接触境界の変形が大きい

 

 接触境界面の変形が大きく、面の滑らかさが損なわれている場合はこのケースである可能性があります。

 これ以上の変形を解析するのは困難ですので、荷重や変位の条件を緩めてください。

 

  「接触解析の事例」の例4の結果の変位図の拡大を行うと接触表面がぎざぎざになっていることが分かります。

 

ケース2:突発的な変位の直前のステップである

 

 モデルの力の釣り合い状態が急激に変化するステップが含まれていると収束が破綻します。荷重や変位の条件

 変更、もしくは可能であれば釣り合い状態が緩やかに変化するモデルの検討を進めてください。

 

 

 「接触解析の事例」の例5のケースの場合、接触状態が解除される直前までの解析しか対応できませんので、強制変位の

 条件の変更が推奨されます。

 

ケース3:力の釣り合い状態が不安定である

 

 変形方向が一意的に定まらないような力の釣り合い状態が不安定なモデルは数学的に解くことも不安定となります。

 可能であれば力の釣り合いが安定的に推移するようなモデルへの修正を検討してください。

 

 

 「接触解析の事例」の例6のケースの場合、可能な限り、右側のモデルのように安定に力の釣り合い状態が移行するモデルへの

 変更が推奨されます。

 

ケース4:未接触状態から接触状態へ至る際に多数の節点の貫通接触がある場合

 未接触状態から接触状態に至る際、接触状態となった節点数が少ない場合は比較的安定的に収束しますが、

 反復計算の初期段階で接触状態となった節点数が多く、かつ反復計算の収束時において接触状態となる点数が

 少ない場合は収束が不安定になります。徐々に接触状態に至るように荷重や変位条件を変更してください。

 

 

 

 

高度な設定タブ[非線形解析の設定]にてATS(自動ステップ調整機能)を利用することも効果的です。

 

ケース5:不定変位が発生するモデルの場合

「接触解析の事例」の例7の場合:

不定変位が発生しないような拘束条件を付与することで接触解析を収束させることができます。

 

 

また、以下のようにすきまをあらかじめ無くすことで、荷重境界による不定変位を避け、接触解析を収束させる

こともできます。

 

 

 

以上のように「接触解析の事例」の例7の場合、荷重境界を変位境界へ置き換えること、または不定変位が

発生しないようにあらかじめすきまをなくして、初期状態から力のつり合いが発生する状況とすることが、

荷重境界を含む接触解析を安定的に解く方策として有効です。

 

変位境界へ置き換えた場合でも計算の結果から得られる外力/反力と変位量の関係から荷重と変位量を把握することができます。

「接触解析の事例」の例8の場合:

 

「接触解析の事例」の例8の場合、中央の赤いボディを拘束するひとつの方法としてモデルの対称性を利用して

対称モデル化し、対称面の法線方向の変位を固定する方法が有効です。これによって赤いボディのX方向の不定変位

が発生しなくなります。

 

さらに高度な設定タブ[応力解析/圧電解析の設定]において、
[拘束条件が不足した解析を安定化]をオンとすることにより、Z方向の不定変位を排除することができ、

接触解析をより安定化することができます。

 

 

ケース6:接触面が被接触面の裏側に存在するモデル

「接触解析の事例」の例9の場合:

 

被接触面の裏側の位置に接触面が存在する場合、本来接触していない箇所が接触したと判定されます。
上の左図は、収束停止に至った発散解の接触箇所を、フィールド値「接触力」で確認したものになります。
本来接触しない被接触面の表面と、接触面の表面に接触力が発生していることが分かります。

 

これを回避するには、高度な設定タブ[応力解析/圧電解析の設定][接触の設定]において、
貫通接触判定範囲の設定を行う必要があります。
接触面と被接触面よりも小さな正の値を設定します。
ここでは、距離が1.5mmであるため、0以上、1.5mm以下の値(例えば、1mm)を設定します。

(Ver2019.0より貫通接触判定範囲の設定がデフォルト値においても上記ケースについては貫通接触判定しないように改善されています。)