フィールド重ね合わせの設定
この機能は、調和解析でのみ有効な機能で、現在、電磁波解析(Hertz)と圧電解析(Rayleigh)が対応しています。
解析条件の調和解析タブで、“フィールド表示でポート毎に重み指定を可能にする”にチェックを入ると、
ポート(圧電では電圧境界条件)毎に重みを設定して、その重ね合わせたフィールドを見る事ができます。
この設定は、
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[モデル]タブの
の[フィールド重ね合わせの設定]
![]()
または、
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[解析結果]タブの
から、[描画設定]
の下の▼を押下して、サブメニューの[フィールド重ね合わせの設定]
![]()
から設定することができます。
重み[W]と、入力する値[MAG]と[PHASE]の関係は、次のようになります。
W = MAG × Exp( j PHASE ) (1)
j は虚数単位です。入力した重みを元のフィールド分布に掛けて、
得られたフィールド分布が表示されます。

電磁波解析の場合
電磁波解析では、フィールド重ね合わせの設定を、
主に次の3つの用途のために用いることができます。
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複数のポートに給電したときの解析を行う
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ポートごとに入力電力(あるいはポートの電圧や電流の振幅)を
の値を変えた解析を行う -
特定のポートのみに特定の伝搬モードを入射したときの解析を行う
複数のポートに給電する
「電磁波解析例題26 アレイアンテナ」のように、複数のポートを持つモデルに対して、
複数のポートに給電したときの放射特性を計算できます。
ポートごとに入力電力を変える
ポート毎に入力する電磁波を足し合わせ、ポートごとに入力電力を変えることができます。
電力ポートの場合、足し合わせの元になる電磁波の電力は、調和解析タブの入力電力で決まります。
フィールド重ね合わせの設定で入力した係数は、電界の係数となりますので、入力電力は次式で表されます。
Pj = Pin × |wj|2 (2)
Pj : j 番目のポートからの入力電力 [W]
Pin : 解析条件、調和解析タブで設定した入力電力 [W]
wj : j 番目のポートの係数(式(1))
-
電圧ポートの場合、MAG[V]の電圧を与えることになります。
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電流ポートの場合、MAG[A]の電流を与えることになります。
入射波の伝搬モードを切り替える
ひとつのポートに伝搬モードが複数ある場合、フィールド重ね合わせの設定を行うことで
入射波の伝搬モードを切り替えてフィールドを表示することができます。
まず、[解析タイプ]をポートにし、伝搬モードの導波路モード番号を調べます。
例として、「電磁波解析例題33 導波管を伝搬する特定の伝搬モードの解析」で使用する導波管モデル(図1)を、
ポートPORT1(ポート番号: P1)とPORT2(P2)の実際に3次元解析で使用するモード数を3として解析したときの、
導波路モード番号(mx)とポートの電界、電界から分かる各ポートの伝搬モードを次の表に示します。

図1 導波管モデル
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実際に3次元解析で使用するモード数の設定の仕方は
「電磁波解析の入出力ポート」をご覧ください。
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導波路モード番号の調べ方は、
「電磁波解析例題33 導波管を伝搬する特定の伝搬モードの解析」をご覧ください。
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導波路モード番号 |
ポートの電界 |
伝搬モード |
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1 |
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PORT1: TE10 |
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2 |
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PORT1: TE20 |
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3 |
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PORT1: TE01 |
次に、[解析タイプ]を電磁波解析にし、[フィールド重ね合わせの設定]
をクリックします。
[フィールド重ね合わせの設定]ダイアログのPortName欄の「PortName : mx」という表記は、
ポートPortName への導波路モード番号x
の伝搬モードの入射を表します。
電磁波を入射したいポートと入射したい伝搬モードのMAGを“1”とし、他のMAGを“0”とすることで、
特定のポートだけに特定の伝搬モードを入射したときのフィールドを表示することができます。
次の表に、PORT1にTE10を入射したとき、PORT1にTE20を入射したとき、およびPORT2にTE01を入射したときの
フィールドを表示するためのフィールド重ね合わせの設定と、電界ベクトル図を示します。
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電磁波を入射するポートと |
フィールド重ね合わせの設定 |
電界ベクトル図 |
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PORT1にTE10(m1)を入射 |
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PORT1にTE20(m2)を入射 |
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PORT2にTE01(m3)を入射 |
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圧電解析の場合
電位指定境界条件毎に得られたフィールド状態を足し合わせます。また機械的な荷重も重みを指定して足し合わせる事が可能です。境界条件で電圧を指定すると、電圧、位相を入力できます。ここで指定した重みは、境界条件で指定した電圧、位相に乗る事になります。
音波解析の場合
駆動する境界条件(圧力、速度など)毎に得られたフィールド状態を足し合わせます。例えば、境界条件で圧力を選択し、大きさ、位相を入力できます。ここで指定した重みは、境界条件で指定した値に、掛け合わされる事になります。













