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応力解析で求解している微分方程式

応力解析に関する基礎式

(1)式  応力の釣り合いの式

      σ:応力, ρ:密度, b:単位質量当たりに働く力

 

ρbは、重力等の体積力を表します。

(1)は、時間の影響を考慮しない場合に成り立ちます。
時間の影響を考慮する場合、以下の運動方程式を使用します。

 

(2)式  運動方程式

      ρ:密度, u:変位, t:時刻, σ:応力, b:単位質量当たりに働く力, c:単位体積当たりの減衰係数

 

変位の時間二階微分は加速度、変位の時間一階微分は速度を表します。

左辺の加速度の項は、慣性力、右辺の速度の項は、粘性による抵抗力を示しています。

加速度(変位の時間二階微分)と、速度(変位の時間一階微分)がゼロの場合、(1)が成り立ちます。

 

 

(3)式  応力とひずみの関係式

 

      σ:応力,ε:ひずみ ,D:弾性定数(スティフネス行列)

 

弾性定数は、応力とひずみの関係式は材料により異なります。

異方性弾性定数行列」「非線形材料の解析」を参照してください。

 

(4)式  ひずみと変位の関係式

 

      ε:ひずみ, u:変位, B:ひずみと変位の関係を表す行列

 

微小ひずみを仮定した場合、Bは以下のような行列になります。

微小ひずみを仮定しない場合(「大変形(幾何学的非線形)の解析」参照)、変位とひずみの関係はより複雑になります。

静解析、座屈解析

静解析で求解している微分方程式は(1)、(3)、(4)を一つにまとめた下記(6)式です。

 

      D:弾性定数(スティフネス行列), B:ひずみと変位の関係を表す行列, u:変位, ρ:密度, b:単位質量当たりに働く力

 

 

この式を元に「応力解析の行列方程式」を作成し、変位uを求めます。

求めた変位uから、式(3)(4)により、ひずみと応力も求めることができます。

過渡解析

過渡解析で求解している微分方程式は(2)、(3)、(4)を一つにまとめた下記(7)式です。

変位に関する項を左辺にまとめています。

 

      ρ:密度, u:変位, t:時刻, D:弾性定数(スティフネス行列), B:ひずみと変位の関係を表す行列, ρ:密度, b:単位質量当たりに働く力

 

この式を元に「応力解析の行列方程式」を作成し、変位uを求めます。詳細は「応力過渡解析」を参照してください。

求めた変位uから、式(3)(4)により、ひずみと応力も求めることができます。

共振解析、調和解析

共振解析調和解析では、減衰係数cは取り扱いが複雑になるため、c=0とし、減衰の影響をDに割り振りって考慮します。

減衰については、「応力解析における減衰」を参照してください。

減衰の影響を考慮したD*は、複素弾性率と呼びます。

また、一定周波数ω振動していることを前提に、(7)式の時間微分を、jωで置き換えます(フェーザ表示)。

以上を考慮して、(7)を変形した下記(8)式が、共振解析、調和解析で求解する方程式になります。

      ρ:密度, ω:角周波数, u:変位, D*:複素弾性率, B:ひずみと変位の関係を表す行列, ρ:密度, b:単位質量当たりに働く力

 

この式を元に「応力解析の行列方程式」を作成し、変位uを求めます。

求めた変位uから、式(3)(4)により、ひずみと応力も求めることができます。