事例8 広帯域漏洩波アンテナシステムの検討 ― 立命館大学 電気電子工学科 北澤研究室 ご提供 ―

【概要】
次世代ワイヤレス通信規格に適した広帯域アンテナの開発が急がれています。
漏洩波アンテナは伝送線路からの漏洩放射を利用するため,広帯域な放射特性を持っています。
ストリップ線路型漏洩波アンテナは伝送線路の第一次高次モード(奇モード)で動作するため,ストリップ導体の端を2本の給電線により逆位相で励振しなければなりません。
アンテナシステム全体の広帯域化のためには、漏洩波アンテナ素子だけでなく,給電回路部の広帯域化も必要です。
本研究では,右手/左手系複合線路(Composite Right/Left-Handed Transmission Line: CRLH-TL)技術を用いることにより,給電回路部の広帯域化を検討します。
また,この給電回路部を用いた広帯域漏洩波アンテナシステムの実現を検討します。
(IEEE Trans. Antennas Propag., vol. 56, no. 11, pp. 3585-3589, Nov. 2008.)

【説明】
図1は設計した給電回路部の構造と寸法です。
給電回路部は分岐した2本のマイクロストリップ線路で構成されています。
分岐回路の一方(右側)を右手/左手系複合線路として分散曲線をデザインします。
図2はFemtet®により解析した結果で,出力端(Port 2, Port 3)における位相差が広帯域に渡り逆位相(180° ± 20°)が得られており,これは半波長線路長差による従来の給電回路と比べて帯域幅が大幅に拡大されています。
図3はこの給電回路を用いたマイクロストリップ漏洩波アンテナシステムであり,広帯域な放射特性を示しました。
図4,5,6はこのアンテナのH面の放射パタンで,広帯域に渡り高い利得が得られています。
また,Femtet®(赤色)は実験値(青色)とよく一致しており,Femtet®によるシミュレーションを実施することで,試作回数の削減・時間の短縮により研究を効率的に進めることができました。

図1 給電回路部の構造と寸法

図2 給電回路部の出力端における位相差の周波数特性

図3 マイクロストリップ漏洩波アンテナシステム

図4 6.5GHz

図5 7.5GHz

図6 8.5GHz

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