事例35

発電電動機一体ターボ過給システムのエンジン搭載高速発電電動機の効率改善

【概要】
超高速発電電動機を一体化したターボ過給機とエンジンに搭載した発電電動機の間で、
インバータを介して電力を授受する省燃費ターボ過給システムにおけるエンジン搭載
発電電動機の効率向上仕様をFemtetを使用して検討し改善仕様を選定した事例です。

【説明】
図1に発電電動ターボシステムの概念図を示す。
図に示すようにターボのタービン仕事が過大になり吸気圧力が許容値以上になるエンジンの高速運転時にはターボと一体化した超高速発電電動機を発電運転し余剰のタービン仕事を電力に変える。
この電力はインバータを「介してエンジンに装着した発電電動機に供給され発電電動機を電動機運転することによりエンジン出力に変換する。
タービン仕事が小さく吸気圧力が低くなるエンジンの低速運転時にはエンジンに装着した発電電動機を発電機運転し発生した電力をインバータを介してターボの超高速発電電動機「を電動機運転しターボチャージャーの回転速度を上げて吸気圧力を上昇させ低速トルクの向上を図るシステムである。
エンジンに搭載した発電電動機の効率を上げるため損失の大きい銅損を減らすため巻き線の巻き数を減らすとともに図2、図3に示すようにスロット面積確保のためティース幅をリーズナブルな範囲で短縮した。
巻き数が少なくなった分の補償として磁石の面積を多少増大させて磁束量を増した。
これらの対策の結果図4から図7に示すように効率改善は2000rpmで1.3%、6000rpmで0.8%と算定された。
改善効果が小さいように見えるが5%前後の損失に対して1%の改善は冷却損失では20%前後の低減になるので発電電動機の冷却系の設計が大幅に容易になる。


(ご提供:株式会社ACR様)

図1 発電電動ターボシステム

図2 オリジナルAGCモデル

図3 改良AGCモデル

図4 オリジナルACGの磁束密度分布(2000rpm)

図5 改良ACGの磁束密度分布(2000rpm)

図6 オリジナルACGの磁束密度分布(6000rpm)

図7 改良ACGの磁束密度分布(6000rpm)

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