例題4

強制対流による基板上のICの放熱(過渡解析)

本例題について

  • 基板上で一定の発熱量で発熱するICを強制対流で放熱させる過渡解析例を示します。
     

  • 温度分布や熱流束ベクトルを解析結果として見ることができます。
     

  • 表に記載されていない条件はデフォルトの条件を使用します。
     

 

解析空間

項目

条件

解析空間

3次元

モデル単位

mm

 

解析条件

項目

条件

ソルバ

流体解析[Bernoulli]

熱伝導解析[Watt]

解析の種類

過渡解析

層流/乱流

乱流をチェック

メッシュ設定

標準メッシュサイズ:5[mm]

 

過渡解析タブにて以下のように設定しています。トータルのステップ数は20で時間ステップは60秒

としていますので初期温度25度から20分間における温度分布の変化を解析することができます。

タブ設定

設定項目

条件

過渡解析

No.

ステップ数

出力間隔

時間ステップ[s]

1

20

1

100

 

初期温度

25 [deg]

 

計算時間短縮のため、収束判定を大きく設定します。高度な設定タブにて以下のように設定しています。

タブ設定

設定項目

条件

高度な設定

非線形解析の設定

収束判定(熱) :1 x 10^-3

モデル図

直方体のソリッドボディを定義し、空気(000_空気)の材料を設定します。また、左側の辺に流入、右側の辺に流出の境界条件を設定しています。

境界条件を設定していない上下の辺には、外部境界条件を使用し、スリップ壁を設定します。

内部に基板(VOL1))とIC(VOL2)をソリッドボディで定義します。

 

 

ボディ属性および材料、メッシュサイズの設定

ボディ No./ボディタイプ

ボディ属性名

材料名

メッシュサイズ

0/Solid

VOL1

006_ガラスエポキシ※

0.2

1/Solid

VOL2

001_アルミナ※

0.2

2/Solid

Air

000_空気※

※材料データベースを利用

 

アルミナ材料データベースには比熱が設定されていないので、設定します。

材料定数名

タブ

設定

001_アルミナ

比熱

800[J/kg/deg]

 

発熱量タブにてIC(VOL2)を以下のように設定しています。

ボディ属性名

タブ

設定

VOL2

発熱量

1W

境界条件

境界条件名/トポロジ

タブ

境界条件の種類

条件

In/Edge

熱流体

流入

強制流入
流速指定
1 [m/s]

流入温度:25[deg]

Out/Face

熱流体

流出

自然流出

外部境界条件

熱流体

スリップ壁

 

解析結果

1[min] = 60[s]、5[min] = 300[s] 20[min] = 1200[s] 後の温度分布の解析結果を示します。

温度スケールの最大値と最小値は55[deg]、25[deg]としています。

基板とICの温度分布が見やすいように、空気ボディを選択し、右クリックメニューから「ボディのフィールドを非表示」を選択し、空気領域のフィールドを非表示にしています。

徐々に温度が上昇していく様子が確認できます。

 

1[min]
5[min]
20[min]

 

また、IC上側中央部:座標(0,0,3)の温度変化をグラフプロットしたものを以下に示します。

こちらからも徐々に温度が上昇していることが確認できます。

 

 

 

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