例題16

異方性導体の解析

本例題について

  • 導電率に異方性を有する導体材料を用いた解析例を示します。

  • 導電率が等方性の導体内部に異方性を有する導体を配置し電位差を与えて
    電界を発生させ、解析結果として電界分布と電流密度分布を比較して示します。

  • 表に記載されていない条件は初期設定の条件を使用します。

 

解析空間

項目

条件

解析空間

3次元

モデル単位

mm

 

解析条件

静的な電位を与えて電場解析を行いますので静解析を選択します。

また扱う材料は導体なので材料構成は導体を選択します。

項目

条件

ソルバ

電場解析[Coulomb]

解析の種類

静解析 (容量値)

解析オプション

選択なし

モデル図

本モデルではAnisotropic_Metalの異方性材料の方向軸をX軸方向としています。
電界を(X,Y)=(1,1)の方向に印加するためにMetalの角度をZ軸を回転軸にして45度回転させています。

ボディ属性および材料の設定

ボディ No./ボディ タイプ

ボディ属性名

材料名

0/Solid

Metal

008_銅Cu※

1/Solid

Anisotropic_Metal

Anisotropic_Cond

※材料データベースを利用

 

本例題では以下のように導電率の異方性を定義しています。

材料名

導電率

Anisotropic_Cond

異方性: 異方をチェック

 

[導電率行列]設定※

5.977

0.0

0.0001

0.0

0.0

0.0001

 

 X10^7

   [S/m]

※本特性は架空の材料特性であり実在する
材料の特性ではありません。

境界条件

境界条件名/トポロジ

タブ

境界条件の種類

条件

V0/Face

電気

電気壁

電位指定 0[V]

V1/Face

電気

電気壁

電位指定 1[V]

解析結果

電流密度ベクトル図を示します。

 

ひき続いて、電界ベクトル図を示します。

異方性の影響により電流密度ベクトルと電界ベクトルが平行になっていないことが分かります。

 

  • 本例題では電界の印加方向を(x,y,z)=(1,1,0)方向として、導電率の異方性の効果を計算しましたが、
    電界の印加方向がx,y,z)=(1,0,0)方向としてモデルを座標軸に平行に作成し、異方性材料を用いたボディの
    ボディ属性の方向タブにおいてオイラー角(0,0,45)と設定することで同様の計算を行うことができます。

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