例題6

板バネの大変形解析

本例題について

  • 先端に強制変位が印加され大変形(20m長の板に対して15mの強制変位)が発生している板バネを応力解析した例を示します。

  • 物体の回転の影響を無視できない場合、大変位オプションを用いた非線形問題として扱う必要があります。
    テクニカルノート「大変形(幾何学的非線形)の解析」参照。

  • 板バネの変位分布や応力分布を解析結果として見ることができます。

  • 表に記載されていない条件は初期設定の条件を使用します。

解析空間

項目

条件

解析空間

3次元

モデル単位

m

 

解析条件

静的な荷重印加による変形を知りたいので解析の種類は静解析を選択しますが、
要素に回転が生じる問題ですので大変位の解析オプションを選択する必要があります。

これにより、Galileoの非線形ソルバが起動します。

項目

条件

ソルバ

応力解析[Galileo]

解析の種類

静解析

大変形

大変位をチェック

 

モデル図

長方形のソリッドボディを作成し材料としてポリエチレンを設定して板バネを定義しています。

機械的な境界条件として板バネの固定される面には固定変位条件、変位が課される

トポロジには強制変位の境界条件を設定しています。

ボディ属性および材料の設定

ボディ No./ボディ タイプ

ボディ属性名

材料名

0/Solid

PLATE

000_ポリエチレン(PE)※

※材料データベースを利用

境界条件

境界条件名/トポロジ

タブ

境界条件の種類

条件

FIX/Face

機械

変位

XYZ全成分のチェックボックスをオン

UX=0, UY=0, UZ=0

PULL/Edge

機械

変位

Z成分のチェックボックスをオン

Z=-15[m]

解析結果

大変位の解析では、指定の変位に到達するまでの過程を20分割して、徐々に変位を大きくしながら計算を行っています。

0.05[Step]~1[Step]まで、20個の解析結果が出力されます。

 

初期条件では分割数は20が設定されていますが、ステップ/熱荷重タブで変更することができます。

初期条件では分割ステップすべての結果が出力されますが、最終的な1[Step]の結果のみ出力することも可能です。

 

1[Step]での変位図を示します。コンター図は変位のZ成分を示してます。

変位図は描画設定ダイアログの変位図タブの補正倍率を1として出力しています。

板バネの先端が根元側(Y軸マイナス方向)に回り込んで曲がっている様子がわかります。

 

テーブルの結果表示(「全結果まとめ表示」を選択)では、以下のように外力/反力が出力されます。

 

 

境界条件FIX上においては、1[Step]時に主にトータル6.163e+6[N]のZ軸プラス方向の反力が発生し、

PULL上においては1[Step]時に主にトータル6.163e+6[N]でZ軸マイナス方向に外力が加わっていることが分かります。

 

比較のため、解析条件にて大変位をチェックしない場合の結果を示します。

大変位を考慮しない場合は考慮する場合と比較して根元方向への回りこみがほとんどない不自然な変位結果となっていることが

分かります。

 

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