例題50

損失を考慮したタワーの振動解析

本例題について

  • 機械的損失を考慮したタワーの振動解析例を示します。

  • 損失の度合に応じて振動変位が変化することを示しています。

  • 表に記載されていない条件は初期設定の条件を使用します。

解析空間

項目

条件

解析空間

3次元

モデル単位

m

 

解析条件

解析の種類として調和解析を選択しています。

項目

条件

ソルバ

応力解析[Galileo]

解析の種類

調和解析

 

調和解析タブの周波数のスイープ設定は以下のように設定しています。

項目

条件

スイープタイプ

等間隔 周波数間隔

スイープ値

最小周波数: 0.8[Hz]

最大周波数: 1.0[Hz]

周波数間隔: 0.01[Hz]

 

モデル図

全長63mのタワーの底面にX方向の強制変位境界条件を設定しています。変位量は0.1[m]としています。

ボディ属性および材料の設定

ボディ No./ボディタイプ

ボディ属性名

材料名

0/Solid

s_tree

002_ポリカーボネート(PC)※

※材料データベースを利用(ただし、機械的損失tanδについては架空の値0.1を設定)

境界条件

境界条件名/トポロジ

タブ

境界条件の種類

条件

Move/Face

機械

変位

XYZ成分のチェックボックスをオン

UX=0.1, UY=0, UZ=0 [m]

解析結果

損失を考慮した場合、位相のズレが生じ、位相0°で変位が最大にならない場合があるため、位相を「Absolute」にして最大変位を表示します。

 

 

横軸を周波数、縦軸をタワー先端の変位の大きさのabsolute値としたグラフを以下に示します。

tanδの値を0.05、0.1、0.2と変えた場合のプロットを重ね描きしています。

 

 

tanδの値が大きくなるにしたがって、共振周波数付近における変位量のピーク形状が鈍化していることが分かります。

 

tanδ=0.1の場合の振動周波数0.88[Hz]における変位図および変位大きさのコンター図を示します。

底面の振動変位0.1[m]に対して、共振点における先端変位はその22倍にあたる2.2[m]となっていることが分かります。

 

 

補足:本例題の解析の種類を調和解析から共振解析に変更すると、共振周波数を求めることができます。

    ただし、共振解析で得られる変位は相対値となります。

 

 

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