事例36

発電電動機一体ターボ過給システムのターボ過給機一体型超高速発電電動機の効率改善

【概要】
超高速発電電動機を一体化したターボ過給機とエンジンに搭載した発電電動機の間で、
インバータを介して電力を授受する省燃費ターボ過給システムにおけるターボチャージャーに
一体化した超高速発電電動機の効率向上仕様をFemtetを使用して検討し改善仕様を選定した事例です。

【説明】
図1に発電電動ターボシステムの概念図を示す。
図に示すようにターボのタービン仕事が過大になり吸気圧力が許容値以上になるエンジンの高速運転時にはターボと一体化した超高速発電電動機を発電運転し余剰のタービン仕事を電力に変える。
この電力はインバータを「介してエンジンに装着した発電電動機に供給され発電電動機を電動機運転することによりエンジン出力に変換する。
タービン仕事が小さく吸気圧力が低くなるエンジンの低速運転時にはエンジンに装着した発電電動機を発電機運転し発生した電力をインバータを介してターボの超高速発電電動機を電動機運転しターボチャージャーの回転速度を上げて吸気圧力を上昇させ低速トルクの向上を図るシステムである。
ターボチャージャ一体型超高速発電電動機の効率を上げるため鉄損の低減をめざして図2、図3に示すように歯幅を拡大して磁束密度の低減を図った。
コイルのスペースは十分確保できているので巻き線仕様は変更しなかった磁束密度コンタの比較を図4、図5に示す。
鉄損が減少したので効率が96.7%から97.1%へ0.4%改善できる見通しが得られた。
改善効果が小さいように思われるが熱的に厳しい条件にあるターボ過給機に内蔵した発電電動機の冷却は非常に難しいため、わずかな損失の低減でもシステムの成立に対して大きく貢献する。


(ご提供:株式会社ACR様)

図1 発電電動ターボシステム

図2 オリジナルTCGの構造

図3 改良TCGの構造

図4 オリジナルTCGの磁束密度分

図5 改良TCGの磁束密度分布

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