
CAEソフト【 Femtet 】-ムラタソフトウェア株式会社
ケース付き基板内部で一定の発熱量で発熱するICを自然対流で放熱させる定常解析例を示します。
ケース外部の開放空間はケース表面に自然対流境界条件を使用することで解析を省略し、ケース内部の密閉空間のみ自然対流の解析を行います。
「例題9 自然対流によるケース付き基板内部のICの放熱(密閉空間と開放空間の解析)」では、同じ問題を開放空間の自然対流も解析する方法で行っています。
ケース外部も詳細に解析する代わりに解析時間が増加します。
温度分布や熱流束ベクトルを解析結果として見ることができます。
表に記載されていない条件はデフォルトの条件を使用します。
項目 |
条件 |
解析空間 |
3次元 |
モデル単位 |
mm |
項目 |
条件 |
ソルバ |
流体解析[Bernoulli] 熱伝導解析[Watt] |
解析の種類 |
流体解析:定常解析 熱伝導解析:定常解析 |
層流/乱流 |
乱流をチェック |
オプション |
浮力を考慮する(自然対流)をチェック |
壁表面の積層メッシュ設定(全体設定) |
自動生成パラメータ 想定温度差:50[deg] |
メッシュ設定 |
標準メッシュサイズ:5[mm] |
基板(VOL1))とIC(VOL2)とケース(CASE)をソリッドボディで定義します。
外部境界条件を使用し、放熱・環境輻射の自然対流(係数自動計算)を設定します。
ケース内部(Air)をソリッドボディで定義します。
ボディ No./ボディタイプ |
ボディ属性名 |
材料名 |
メッシュサイズ |
0/Solid |
VOL1 |
006_ガラスエポキシ※ |
2.0 |
1/Solid |
VOL2 |
001_アルミナ※ |
2.0 |
2/Solid |
Air |
000_空気※ |
– |
3/Solid |
CASE |
001_アルミニウムAl※ |
4.0 |
※材料データベースを利用
発熱量タブにてIC(VOL2)を以下のように設定しています。
ボディ属性名 |
タブ |
設定 |
VOL2 |
発熱量 |
1W |
境界条件名/トポロジ |
タブ |
境界条件の種類 |
条件 |
外部境界条件 |
熱流体 |
流入/流出 |
自然流入/流出 流入温度:環境温度を使用する(25[deg]) |
熱 |
放熱・環境輻射 |
室温(環境温度) 25[deg] 自然対流(係数自動計算)をチェック |
基板とIC部の温度分布の解析結果を示します。
ケース、空気は非表示としています。
また、比較として、同様の問題を、ケース外部の空気(開放空間)も解析した
「例題9 自然対流によるケース付き基板内部のICの放熱(密閉空間と開放空間の解析)」の結果も表示します。
ケース外部の空気も解析した場合とほぼ同様の結果が得られていることが確認できます。
解析タイプを熱伝導解析から流体解析に切り替え、流速ベクトル図を表示します。
x=0の断面を表示します。
ベクトル図の描画設定は、3Dベクトルオフにして、ベクトル長一定にして表示しています。
例題9と同様にケース内部のIC側面の領域で対流による循環が起こっているのが確認できます。
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