例題15

輻射と自然対流によるケース付き基板内部のICの放熱(密閉空間と開放空間の解析)

本例題について

  • ケース付き基板内部で一定の発熱量で発熱するICを輻射と自然対流で放熱させる定常解析例を示します。

  • ケース内部の密閉空間の自然対流とケース外部の開放空間の輻射と自然対流を同時に解析しています。

  • 「例題9 自然対流によるケース付き基板内部のICの放熱(密閉空間と開放空間の解析)」では、輻射を考慮せず、自然対流のみを考慮して解析しています。
     

  • 温度分布や熱流束ベクトルを解析結果として見ることができます。
     

  • 表に記載されていない条件はデフォルトの条件を使用します。
     

 

解析空間

項目

条件

解析空間

3次元

モデル単位

mm

 

解析条件

項目

条件

ソルバ

流体解析[Bernoulli]

熱伝導解析[Watt]

解析の種類

流体解析:定常解析

熱伝導解析:定常解析

層流/乱流

乱流をチェック

オプション

浮力を考慮する(自然対流)をチェック

壁表面の積層メッシュ設定(全体設定)

自動生成パラメータ

想定温度差:50[deg]

メッシュ設定

標準メッシュサイズ:10[mm]

モデル図

直方体のソリッドボディを定義し、空気(000_空気)の材料を設定します。

外部境界条件を使用し、流入/流出:自然流入/流出を設定します。

内部に基板(VOL1))とIC(VOL2)とケース(CASE)をソリッドボディで定義します。

 

 

ボディ属性および材料、メッシュサイズの設定

ボディ No./ボディタイプ

ボディ属性名

材料名

メッシュサイズ

0/Solid

VOL1

006_ガラスエポキシ※

2.0

1/Solid

VOL2

001_アルミナ※

2.0

2/Solid

Air

000_空気※

3/Solid

CASE

001_アルミニウムAl※

4.0

※材料データベースを利用

 

発熱量タブにてIC(VOL2)を以下のように設定しています。

ボディ属性名

タブ

設定

VOL2

発熱量

1W

熱表面

輻射率:
ボディ属性毎に指定するをチェック

0.85

境界条件

境界条件名/トポロジ

タブ

境界条件の種類

条件

外部境界条件

熱流体

流入/流出

自然流入/流出

流入温度:環境温度を使用する(25[deg])

なし

輻射の種類:表面間(精度重視)

 

解析結果

ケース表面、基板表面、IC表面には自動的に輻射面が設定されます。

設定状態を確認するため、ケース表面と基板、IC表面の輻射率を表示します。

それぞれの表面に輻射率0.8、0.85が設定されているのが確認できます。

温度分布の解析結果を示します。比較として、例題9(輻射なし)の結果も示します。

x=0の断面を表示します。

自然対流のみの場合と比較して、輻射を考慮した方が冷却効果が高く、IC部の温度が低くなっていることが確認できます。

 

 

例題9 自然対流のみ

例題15 自然対流&輻射

 

 

 

 

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