例題13

異方性誘電体の解析

本例題について

  • 誘電率に異方性を有する誘電体材料を用いた解析例を示します。

  • 誘電率が等方性を有するコンデンサ内部に異方性を有する誘電体を配置し電位差を与えて
    電界を発生させ、解析結果として電界分布と電束密度分布を比較して示します。

  • 表に記載されていない条件は初期設定の条件を使用します。

 

解析空間

項目

条件

解析空間

3次元

モデル単位

mm

 

 

解析条件

静的な電位を与えて電場解析を行いますので静解析を選択します。

また扱う材料は誘電体なので材料構成は誘電体を選択します。

項目

条件

ソルバ

電場解析[Coulomb]

解析の種類

静解析 (容量値)

解析オプション

選択なし

 

空気領域の形状を手動で作成するため、自動作成をOFFに設定しています。

タブ設定

設定項目

条件

メッシュタブ

空気領域自動作成

空気領域を自動作成する:OFF

モデル図

本モデルではBlockの異方性材料の方向軸をX軸方向としています。
電界を(X,Y)=(1,1)の方向に印加するためにAirの角度をZ軸を回転軸にして45度回転させています。

ボディ属性および材料の設定

ボディ No./ボディ タイプ

ボディ属性名

材料名

0/Solid

Air

000_空気※

1/Solid

Block

Anisotropic_Eps

※材料データベースを利用

 

本例題では以下のように誘電率の異方性を定義しています。

材料名

誘電率

Anisotropic_Eps

異方性: 異方をチェック

 

[比誘電率行列]設定※

10.0

0.0

1.0

0.0

0.0

1.0

 

※本特性は架空の材料特性であり実在する
材料の特性ではありません。

境界条件

境界条件名/トポロジ

タブ

境界条件の種類

条件

V0/Face

電気

電気壁

電位指定 0[V]

V1/Face

電気

電気壁

電位指定 1[V]

解析結果

電界ベクトル図を示します。

ひき続いて、電束密度ベクトル図を示します。

 

 

異方性の影響により電界ベクトルと電束密度ベクトルが平行になっていないことが分かります。

 

  • 本例題では電界の印加方向を(x,y,z)=(1,1,0)方向として、比誘電率の異方性の効果を計算しましたが、
    モデルの外枠(Air)を座標軸に平行に作成し、異方性材料を用いたボディのボディ属性の方向タブにおいて
    オイラ角(0,0,45)と設定することで同様の計算を行うことができます。

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