例題2

熱膨張によるコンデンサの容量変化(変形形状を考慮した解析)

本例題について

  • 熱膨張によるコンデンサの容量変化の解析例を示します。

  • 「変形形状を考慮した解析」の機能を使用した解析になります。

  • 表に記載されていない条件は初期設定の条件を使用します。

 

三つの解析モデルを用意します。

 

・変形前(電場解析)

・変形形状(応力解析)

・変形後(電場解析)

 

手順等は「変形形状を考慮した解析」を参照してください。

解析モデル1:変形前

変形前の解析を行うための設定を行います。解析モデル名を「変形前」とします。

解析空間

項目

条件

解析空間

3次元

モデル単位

mm

 

解析条件

項目

条件

ソルバ

電場解析[Coulomb]

解析の種類

静解析 (容量値)

解析オプション

なし

 

現実には解析領域の外部にも電界が分布しますので、開放境界の条件として以下を設定しています。

タブ設定

設定項目

条件

開放境界タブ

種類

吸収境界

吸収境界の次元

1次

モデル図

誘電体(Block)を立方体形状のソリッドボディで作成します。

その上下面にシートボディで電位設定箇所を作成し、電位の境界条件を設定します。

ボディ属性および材料の設定

ボディ No./ボディタイプ

ボディ属性名

材料名

0/Solid

Block

※001_アルミナ

1/Sheet

なし(転写用ボディ

2/SHeet

なし(転写用ボディ)

※材料データベースを利用

境界条件

境界条件名/トポロジ

タブ

境界条件の種類

条件

V0/Face

電気

電気壁

電位指定 1[V]

V1/Face

電気

電気壁

電位指定 0[V]

外部境界条件※

電気

開放境界

開放境界タブにて設定

※外部境界条件は[モデル]タブの
 


 

[外部境界条件] をクリックして設定できます

解析モデル2:変形形状計算

熱膨張による変形を解析する応力解析の設定を行います。

解析モデル1(変形前)を複製して以下の設定を行います。解析モデル名を「変形形状計算」とします。

解析モデルの複製については「解析モデルをプロジェクト内に複製」を参照してください。

解析条件

項目

条件

ソルバ

応力解析[Galileo]

解析の種類

静解析

解析オプション

熱荷重

 

タブ設定

設定項目

条件

ステップ/熱荷重

ステップ設定

熱荷重解析

基準温度

25 [deg]

到達温度

200 [deg]

解析モデル3:変形後

変形形状を考慮した解析を行うための設定を行います。

解析モデル1(変形前)を複製して以下の設定を行います。解析モデル名を「変形後」とします。

解析モデルの複製については「解析モデルをプロジェクト内に複製」を参照してください。

解析条件

結果インポートタブで解析モデル2(変形形状計算)を指定します。

 

タブ設定

設定項目

条件

結果インポート

インポートの種類

変形形状

結果の指定方法

解析モデル指定「変形形状計算」

 

解析実行

すべての解析モデルを実行します。解析モデル3(変形後)の前に解析モデル2(変形形状)の解析を行っておく必要があります。

解析結果

容量の解析結果は、[解析結果]タブの、

 

 

 [テーブル] で表示できます。

 

解析モデル1(変形前)の容量値計算結果を以下に示します。

 

C1-2の容量値が、0.884[pF]となっています。

 

次に解析モデル2(変形形状)の変位図を表示します。

温度変化により膨張している様子が確認できます。

 

次に解析モデル3(変形後)の容量値計算結果を以下に示します。

 

 

C1-2の容量値が、0.892[pF]となっており、変形により容量が増加していることが確認できます。

 

 

まずはFemtetを試してみたい

試用版はこちら

もっとFemtetについて詳しく知りたい

イベント・セミナー情報はこちら