例題14

カンチレバーの共振解析

本例題について

  • カンチレバーを共振解析した事例を示します。例題11から13までの共振解析例とは異なる点として
    片端に固定条件の境界条件を適用しています。

  • 共振時の変形や変位分布、応力分布を解析結果として見ることができます。

  • 発生したモードの刺激係数、有効質量により特定方向の振動に対する感度を見ることができます。

  • 表に記載されていない条件は初期設定の条件を使用します。

解析空間

項目

条件

解析空間

3次元

モデル単位

mm

 

解析条件

解析の種類を共振解析としています。

項目

条件

ソルバ

応力解析[Galileo]

解析の種類

共振解析

解析オプション

なし

 

共振解析タブの設定を以下のように行っています。

タブ設定

設定項目

条件

共振解析

モード数

3

周波数の近似値

0[Hz]

モデル図

直方体ソリッドボディを用いてカンチレバーを定義しています。

材料はシリコン(結晶)を設定し、片端に変位固定の境界条件を設定しています。

ボディ属性および材料の設定

ボディ No./ボディタイプ

ボディ属性名

材料名

0/Solid

LEVER

301_シリコン(結晶)※

※材料データベースを利用

境界条件

境界条件名/トポロジ

タブ

境界条件の種類

条件

FIX/Face

機械

変位

XYZ全成分のチェックボックスをオン

UX=0, UY=0, UZ=0

 

解析結果

出力ウィンドウまたはlogファイルには以下のような解析結果が出力されます。

<<固有値解析>>

固有値(共振周波数):[Hz]

Mode[ 0] =  2.50953498e+004

Mode[ 1] =  1.65669006e+005

Mode[ 2] =  3.22935422e+005

 

共振周波数は「計算値(テーブル)の計算結果」でも確認することができます。

 

 

基本共振モードMode[0]の変位図を示します。コンター図は変位のZ成分を示してます。

 

高次モードMode[1]の変位図を示します。コンター図は変位のZ成分を示してます。

基本モードと高次モードでは共振時の形状に違いがあることが分かります。

 

「計算値(テーブル)の計算結果」を使用して、有効質量比をグラフ出力してみます。

 

 

Uz成分(z方向の振動に対する有効質量比)では、モード0では62.0[%]、モード1は18.4[%]、モード2は0[%]となっており、

モード0が、z方向の振動に対して最も主要なモードと言えます。

また、モード2までの累積値で80.4[%]となっており、今回の解析では、z方向の振動に対する主要なモードは80[%]まで得られていることになります。

モード数の設定をより大きく取って解析することで、100[%]に近づけることができます。

 

一方、Ux成分、Uy成分はほぼゼロであり、三つのモードの中にはx方向、y方向の振動に対する主要なモードは得られていません。

x方向やy方向の振動に対して主要なモードを得るには、モード数の設定をより大きく取ることが必要になってきます。

 

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