例題21

等変位を用いた解析事例

本例題について

  • 等変位の境界条件を用いた解析例を示します。

  • 等変位を設定した方向の変位は一定値となります。変位は許容されますが、等変位を設定した方向への変形は発生しません。

  • 等変位は、方向毎に設定することができます。

  • 変形の状態や変位分布、応力分布を解析結果として見ることができます。

  • 表に記載されていない条件は初期設定の条件を使用します。

解析空間

項目

条件

解析空間

3次元

モデル単位

mm

 

解析条件

等変位の境界条件をもつ物体が熱膨張した場合を解析します。

項目

条件

ソルバ

応力解析[Galileo]

解析の種類

静解析

解析オプション

熱荷重をチェック

 

ステップ/熱荷重タブの設定を以下のように行っています。

タブ設定

設定項目

条件

ステップ/熱荷重

基準温度

25[deg]

ステップ/到達温度設定

ステップ1:85[deg]

モデル図

直方体ソリッドを作成し、材料としてはポリエチレンを設定しています。

直方体の表面のうち2面に等変位の境界条件を設定しています。

境界条件の名前は個別(RIGID1,RIGID2)としています。

ボディ属性および材料の設定

ボディ No./ボディタイプ

ボディ属性名

材料名

0/Solid

BLOCK

000_ポリエチレン(PE)※

※材料データベースを利用

境界条件

境界条件名/トポロジ

タブ

境界条件の種類

条件

Rigid1/Face

機械

拘束なし

等変位:チェックする

UX:チェックする

UY:チェックする

UZ:チェックする

Rigid2/Face

機械

拘束なし

等変位:チェックする

UX:チェックする

UY:チェックする

UZ:チェックする

解析結果

変形ベクトル図を示します。

温度上昇によって熱膨張が発生していますが、等変位(グレー部分)についてはX方向に変位はしていますが、面そのもの

は変形(形状変化)していない様子が分かります。

 

ちなみに本モデルでは等変位の境界条件として個別の名前で設定しましたが、同一の境界条件を両面に設定した場合

は以下のようになります。

2面とも同じ等変位として認識されるため変位は共通となります。したがって今回のように変位が同じ大きさで逆方向に

発生する事例の場合は変位はキャンセルされて、変位ゼロという結果になっています。

 

 

等変位は、方向毎に与えられるようになっています。
UY、UZのチェックを外し、Y方向、Z方向の変位を自由にした場合の結果を示します。

 

 

 

X方向への変位は一定ですが、Y方向とZ方向には自由にうごけるようになっています。

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