例題22

不連続境界を用いた解析事例

本例題について

  • 不連続境界を用いた解析事例を示します。

  • 通常は接するボディ同士は固定されているとみなし、いかなる荷重によって引き離す方向の応力が
    発生しても離れることはありません。不連続境界を設定することで、固定条件をなくすことが可能です。

  • 変形の状態や変位分布、応力分布を解析結果として見ることができます。

  • 表に記載されていない条件は初期設定の条件を使用します。

解析空間

項目

条件

解析空間

3次元

モデル単位

mm

 

解析条件

項目

条件

ソルバ

応力解析[Galileo]

解析の種類

静解析

解析オプション

なし

モデル図

接する位置関係の2つの直方体ソリッドボディを定義し、材料としてはポリエチレンを設定しています。

境界条件として底面は変位固定、一方のボディの一辺に対して辺分布荷重、そしてボディ間の

接する面の境界条件の連続性を不連続に設定しています。

 

ボディ属性および材料の設定

ボディ No./ボディタイプ

ボディ属性名

材料名

0/Solid

BLOCK

000_ポリエチレン(PE)※

1/Solid

BLOCK

000_ポリエチレン(PE)※

 

※材料データベースを利用

境界条件

境界条件名/トポロジ

タブ

境界条件の種類

条件

FIX/Face

機械

変位

XYZ全成分をチェック

UX=UY=UZ=0

NONCONT/Face

対称/不連続

不連続

不連続をチェックする

PULL/Edge

機械

分布荷重(線)

X=1,Y=Z=0 [N/m]

 

解析結果

変位図を示します。コンター図は変位の大きさを示してます。

不連続境界面ではボディ同士は固定されず、右側のボディのみが荷重による変形を発生し

ボディとボディの間にすきまが発生していることが分かります。

 

比較のためボディ間の境界が連続境界の場合の計算結果を示します。

2つのボディは固定されおり、共に分布荷重の影響によって変形している様子がわかります。

 

補足

不連続境界を設定し、ボディが離れる方向の変形は理にかなっていますが、ボディが接触する方向の変形が発生

する場合は、ボディはお互いの存在を認識できずにめり込みます。このような問題を扱う場合は簡易接触を利用してください。

ちなみに簡易接触の開放タイプにおいても不連続境界と同様の解析が可能ですが、計算速度の面では不連続境界が

有利です。

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