
CAEソフト【 Femtet 】-ムラタソフトウェア株式会社
2つの梁が接触し変形する様子を3次元解析した例を示します。
下側の梁には弾塑性バイリニア材料を設定し、除荷の結果、ひずみや応力が残留する様子を解析します。
表に記載されていない条件は初期設定の条件を使用します。
項目 |
条件 |
解析空間 |
3次元 |
モデル単位 |
mm |
計算時間短縮化ののためXZ面(Y=0)を対称面とする3次元対称モデルを解析します。
また、大変形の発生するモデルのため大変位オプションをチェックしています。
大ひずみオプションも必要な場合もありますが、ここでは大変位のみ使用します。
項目 |
条件 |
ソルバ |
応力解析[Galileo] |
解析の種類 |
静解析 |
大変形 |
大変位をチェック |
ステップ/熱荷重タブにて非線形解析の設定を以下のように設定しています。
本例題モデルは変形量が大きいため分割ステップ数は初期設定の20から40に大きめに設定します。
分割ステップの結果を出力するをオン(初期条件)にしているため、最終状態に至るまでのステップ毎の状態が全て出力されます。
また強制変位をなくした状態も解析したいため除荷ステップを追加するをオンにしています。
タブ設定 |
設定項目 |
条件 |
ステップ/熱荷重 |
ステップ/到達温度設定 |
ステップ1の分割ステップ:40 |
非線形解析オプション |
分割ステップの結果を出力する:チェック 徐荷ステップを追加する:チェック |
上側の梁(Body2)の下面にはコンタクター、下側の梁(Body1)の上面にはターゲットの境界条件を設定しています。
またそれぞれの根元(X=0)の面には変位固定、対称面(Y=0)の面にはY方向変位の固定境界を設定しています。
ボディ No./ボディタイプ |
ボディ属性名 |
材料名 |
0/Solid |
Body1 |
Mat1 |
1/Solid |
Body2 |
Mat2 |
材料定数は以下のように設定しています。
材料名 |
タブ |
定数 |
Mat1 |
弾性定数 |
材料の種類:弾塑性バイリニア-等方性 ヤング率: 1×109[Pa] ポアソン比: 0.3 ひずみ硬化率: 0.2×109[Pa] 初期降伏応力: 8×106[Pa] |
Mat2 |
弾性定数 |
材料の種類:弾性-等方性 ヤング率: 1×109[Pa] ポアソン比: 0.3 |
先端が丸い棒状のボディ(ボディNo.2)の根元の辺にはX方向の強制変位を設定し、
凹面状のターゲットボディの底辺には変位完全固定を設定しています。
境界条件名/トポロジ |
タブ |
境界条件の種類 |
条件 |
Fix_all/Sheet |
機械 |
変位 |
XYZ成分のチェックボックスをオン UX=0, UY=0, UZ=0 |
Fix_y/Sheet |
機械 |
変位 |
Y成分のチェックボックスをオン UY=0 |
Down/Edge |
機械 |
変位 |
Z成分のチェックボックスをオン UZ=-1.5×10-3[m] |
コンタクター/Edge |
機械 |
接触表面 |
接触面をチェック |
ターゲット/Edge |
機械 |
接触表面 |
被接触面をチェック |
コンタクターとターゲットはお互いが接触しあう接触表面のため境界条件のペア設定を行っています。
ステップ0.5(DownのZ変位-0.75mm相当)における変形図を示します。
左は塑性ひずみの主ひずみ。右のコンター図は応力の成分「ミーゼスの相当応力」を示してます。
すでに上の梁が下の梁に接触しており、下の梁では塑性ひずみが発生していることが分かります。
ステップ1(DownのZ変位-1.50mm相当)における変形図を示します。
左は塑性ひずみの主ひずみ。右のコンター図は応力の成分「ミーゼスの相当応力」を示してます。
下の梁における塑性ひずみがより広範囲に発生し、上下の梁におけるミーゼスの相当応力の差がより広がっていることが分かります。
除荷段階のステップ1.025(徐荷段階の最初の分割ステップ:DownのZ変位なし)における変形図を示します。
左は塑性ひずみの主ひずみ。右のコンター図は応力の成分「ミーゼスの相当応力」を示してます。
上の梁は、Z変位をなしにしているため、元の形状に戻っており、下の梁においては塑性ひずみが残留しています。
除荷段階のステップ2(徐荷段階の最後の分割ステップ:DownのZ変位なし)における変形図を示します。
左は塑性ひずみの主ひずみ。右のコンター図は応力の成分「ミーゼスの相当応力」を示してます。
ステップ1.025と状態は変わらないため、同じ塑性ひずみ、応力結果になっています。
なお、[解析結果]タブの
から、[アニメーションの作成] をクリックし、一連の変形の様子を動画(aviファイル)として出力することで一連の変形の様子をより
直感的に把握することができます。
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