例題36

減衰を考慮したレバーの振動解析

本例題について

  • 本例題ではレバーに荷重を加え、その荷重を除去した後に発生する振動を過渡解析した事例を示します。

  • 各時間ステップにおける変位や応力やひずみを解析結果として見ることができます。

  • 表に記載されていない条件は初期設定の条件を使用します。

  • 応力過渡解析は特別オプション機能です。

解析空間

項目

条件

解析空間

3次元

モデル単位

mm

 

解析条件

項目

条件

ソルバ

応力解析[Galileo]

解析の種類

過渡解析

 

過渡解析タブにて以下のような設定をしています。

タブ設定

設定項目

条件

過渡解析タブ

ステップ数

出力間隔

時間ステップ[s]

5

1

0.002

100

1

0.0002

レイリー減衰係数

Beta=0.0002

最初の5ステップはレバーに荷重を徐々に印加して変形させるステップとして、続く100ステップでは

荷重を除去することで発生する振動を解析するステップとしています。

すなわち、

0~0.01秒 荷重印加

0.01秒~0.03秒  振動

 

また、振動の減衰を考慮するためレイリー減衰係数のBetaの値を0.0002としています。 

モデル図

ボディ属性および材料の設定

ボディ No./ボディタイプ

ボディ属性名

材料名

0/Sheet

ボディ属性_001

002_ポリカーボネート

境界条件

境界条件名/トポロジ

タブ

境界条件の種類

条件

Fix/Face

機械

変位

XYZ成分のチェックボックスをオン

UX=0, UY=0 UZ=0

Force/Face

機械

面分布荷重

X=0, Y=0, Z=-0.5×105

 

時間依存:あり

時刻

重み

0

0

0.01

1

0.101

0

10

0

 

この重み設定により0.01秒に荷重を瞬時に除去した解析が可能です。

解析条件および境界条件設定のコツ

境界条件の荷重の絶対値はあらかじめ静解析を行い、意図した程度の変位が発生するようにあらかじめ調整します。

時間ステップはあらかじめ共振解析を行い、その振動周波数から振動の一周期において十分な時間ステップ数が刻まれるように

時間ステップを設定します。時間ステップが粗い場合は解析精度が低下する可能性があります。

解析結果

時刻0.01秒(モード番号5)における変形図を示します。カラーグラデーションコンター図は変位のZ成分を示します。

 

先端部のZ変位を横軸を時刻とし、振動している0.01秒~0.03秒(モード番号5~105)の範囲でグラフにプロットします。

 

時間経過とともに振動振幅が減衰している様子が分かります。

 

参考までにレイリー減衰係数Betaをゼロとして無損失とした場合の結果を示します。

減衰が考慮されていないため振動振幅が一定で安定していることが分かります。

 

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