例題41

初期ひずみを用いた薄膜内部応力の解析

本例題について

  • SiGe層上にSi薄膜層を製膜したときに、両者の格子の不整合によりSi層に発生する応力を解析した例を示します。

  • 格子不整合度 =  {(薄膜の格子定数) – (基板の格子定数)} / (基板の格子定数)が
    -0.1%のときに、Si層に発生する引張応力を解析します。
    SiGe層に比べSi層の格子定数の方が小さく、格子不整合度は負の値となっています。

  • 表に記載されていない条件は初期設定の条件を使用します。

 

解析空間

項目

条件

解析空間

3次元

モデル単位

μm

 

 

解析条件

薄膜という非常に薄いものの解析を行うため、単位はμmとします。

項目

条件

ソルバー

応力解析[Galileo]

解析の種類

静解析

解析オプション

選択なし

 

モデル図

厚み0.1μm、厚み0.01μmの直方体ソリッドボディ を定義し、それぞれに、ボディ属性 SiGe層

、Si層を設定します。

 

 

BODY属性および材料定数の設定

BODY No./BODY Type

BODY名

材料名

0/Solid

SiGe層

301_シリコン(結晶)※

1/Solid

Si層

301_シリコン(結晶)※

※材料データベースを利用

 

Si層の初期ひずみタブで、格子不整合度-0.1% を軸ひずみ-0.001として入力します。

Si層は、解析時に、作成したモデルに対して0.1%小さいサイズに変形します。

 

BODY属性名

初期ひずみ

Si層

軸ひずみ/等方/-0.001

 

解析結果

最大主応力のコンター図を示します。

格子のミスマッチにより、基板が反り、Si層に引張応力が発生している様子が分かります。

 

 

 

 

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