
CAEソフト【 Femtet 】-ムラタソフトウェア株式会社
剥離を考慮した簡易接触を用いた解析事例を示します。
剥離を考慮しない場合と考慮した場合で結果を比較しています。
表に記載されていない条件は初期設定の条件を使用します。
項目 |
条件 |
解析空間 |
2次元解析 |
モデル単位 |
mm |
項目 |
条件 |
ソルバ |
応力解析[Galileo] |
解析の種類 |
静解析 |
解析オプション |
熱荷重をオン |
ステップ/熱荷重解析タブの設定を以下のように行っています。
タブ設定 |
設定項目 |
設定内容 |
|||||||||||
ステップ/熱荷重 |
ステップ設定 |
多段階熱荷重解析 |
|||||||||||
基準温度 |
25[deg] |
||||||||||||
ステップ/到達温度設定 |
|
上下面を固定した板の間に二つのボディ(Cube)を挟み込んだモデルです。
Cubeの下側の界面に簡易接触境界を設定し、左側と右側で以下のようにその扱いを変えています。
ボディ No./ボディタイプ |
ボディ属性名 |
材料名 |
0/SheetBody |
Fixed_Plate |
Plate |
1/SheetBody |
Fixed_Plate |
Plate |
2/SheetBody |
Bond_Cube |
Cube |
3/SheetBody |
Bond_Cube |
Cube |
材料定数は以下のように設定しています。Cubeにのみ線膨張係数を設定しています。
材料名 |
タブ |
定数 |
Plate |
弾性定数 |
材料の種類:弾性-等方性 ヤング率:1.0×109[Pa] ポアソン比: 0.3 |
線膨張係数 |
0.0 [1/deg] |
|
Cube |
弾性定数 |
材料の種類:弾性-等方性 ヤング率:1.0×109[Pa] ポアソン比: 0.3 |
線膨張係数 |
10.0 [1/deg] |
右側の簡易接触境界には剥離強度5kPaを設定しています。
境界条件名/トポロジ |
タブ |
境界条件の種類 |
条件 |
Fix/Edge |
機械 |
変位 |
X,Z成分のチェックボックスをオン UX=0、UZ=0 |
Auto_Free/Edge |
機械 |
簡易接触 |
簡易接触の扱い: 自動判定 |
自動判定の扱い: 摩擦係数=0.0 剥離を考慮する=オフ |
|||
Auto_w_Tear/Edge
|
機械 |
簡易接触 |
簡易接触の扱い: 自動判定 |
自動判定の扱い: 剥離を考慮する=オン 剥離強度 5×103[Pa] |
それぞれのステップの結果について主応力、変形図(変形倍率は200倍に強調)を示します。
ステップ1(到達温度50度)における結果を示します。
![]() |
すべり 固着 |
温度が上昇してCubeがそれぞれ膨張し、内部で圧縮応力が発生していることが分かります。
簡易接触を設定した界面は、設定の違いによって左側は「すべり」、右側は「固着」となるため
圧縮の主応力の向きと変形形状が異なっていることが分かります。
ステップ2(到達温度0度)における結果を示します。
![]() |
開放 固着 |
温度が下降してCubeがそれぞれ収縮し、内部で引張り応力が発生していることが分かります。
簡易接触を設定した界面は、左側は引張り応力が発生したため「開放」、右側は引張り応力が
剥離強度5kPaよりも低いため「固着」となっています。
ステップ3(到達温度-25度)における結果を示します。
![]() |
開放 開放 |
温度がさらに下降したため、簡易接触を設定した右側の界面においても、剥離強度を超える引張り応力が
発生し、「開放」状態となったことが分かります。
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