例題59

O-リングの圧縮解析

本例題について

  • 金属板の溝に置いたO-リングをもうひとつの金属板で挟み込んだときのO-リングの圧縮状態を解析します。

  • O-リングの材料はゴム材料であるため、超弾性材料として扱います。

  • 変形の状態や変位分布、応力分布、接触面圧等を解析結果として見ることができます。

  • 表に記載されていない条件は初期設定の条件を使用します。

  • 超弾性解析は特別オプション機能です。
    超弾性解析については、「超弾性材料の応力解析」を参照してください。

解析空間

項目

条件

解析空間

軸対称

モデル単位

mm

解析条件

超弾性材料を使用する場合、大変形の「大変位」オプションをチェックする必要があります。

項目

条件

ソルバ

応力解析[Galileo]

解析の種類

静解析

大変形

大変位をチェック

 

ステップ/熱荷重タブで以下の設定を行います。

解析を安定化させるために、分割ステップ数を40に増やします。
圧縮途中の結果も表示するため、分割ステップの結果を出力を行います。

タブ設定

設定項目

条件

ステップ/熱荷重

ステップ/到達温度設定

ステップ1の分割ステップ:40

非線形解析オプション

分割ステップの結果を出力するをチェック

モデル図

下側のBODY(金属板)の上面に溝を作成します。

RUBBER(O-リング)は溝の上に配置します。

RUBBERの上にもう一つのBODY(金属板)を配置します。

下側のBODYの底面にはz方向固定、上側のBODYの上面には、z方向変位を与えます。

RUBBERとBODYの接触を考慮するため、RUBBER表面に接触面、

下側BODYの溝表面、上側BODYの底面に比接触面を設定します。

 

 

ボディ属性および材料の設定

ボディ No./ボディタイプ

ボディ属性名

材料名

2/Sheet

RUBBER

天然ゴム

3,4/Sheet

BODY

504_SUS304※

※材料データベースを利用

 

材料名

タブ

定数

天然ゴム

超弾性

超弾性モデルの種類: 

ネオ・フック

せん断弾性率:3.92 x 105 [Pa]※

※出典:日刊工業新聞社 石川覚志著「解析塾秘伝 非線形構造解析の学び方!」

境界条件

変位と、接触面の設定を行います。

境界条件名/トポロジ

タブ

境界条件の種類

条件

Fix_z/Edge

機械

変位

Z成分のチェックボックスをオン
UX=0

move/Edge

機械

変位

Z成分のチェックボックスをオン
UZ= -5.0 x 10-5 [m]

Contactor/Edge

機械

接触表面

接触面

Target1,Target2/Edge

機械

接触表面

被接触面

 

また以下の接触境界ペアを設定し、摩擦係数を以下のように設定しています。

境界条件ペア

摩擦係数

Contactor-Target1

0.5

Contactor-Target2

0.5

解析結果

荷重25%、50%、75%、100%のときの変形図を示します。コンター図は応力のZ垂直応力を示します。

荷重とともにO-リングが潰れていく様子が確認できます。

 

荷重25%

 

荷重50%

 

荷重75%

 

荷重100%

 

 

次に、荷重100%のときの接触面圧をベクトル図で表示した結果を示します。

荷重100%のときには、上下だけではなく側面でも接しているため、側面にも面圧が発生している様子が確認できます。

 

 

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