例題4

U字磁石に近づけた磁性体に働く力

本例題について

  • 例題3で解析例を示しましたU字磁石に磁性体を近づけた状態の解析例を示します。 

  • 磁界ベクトルや磁束密度ベクトル、さらには磁性体に働く電磁力を解析結果として見ることができます。

  • 表に記載されていない条件は初期設定の条件を使用します。

 

解析空間

項目

条件

解析空間

3次元

モデル単位

mm

 

解析条件

項目

条件

ソルバ

磁場解析[Gauss]

解析の種類

静解析

解析オプション

なし

 

メッシュタブを以下のように設定しています。

タブ設定

設定項目

条件

メッシュ

メッシュ設定

標準メッシュサイズを自動的に決定する:OFF

標準メッシュサイズ:5[mm]

モデル図

例題3のモデルに対して磁性体の板をU字磁石の下部に少し離して配置しています。

 

U字磁石のソリッドボディを8つの部分に分割して定義しています。

8つの部分に分けている理由はそれぞれの部分で磁化の方向が異なるためです。

(厳密にはベンド部分は連続的に磁化方向が変わりますが、モデルを単純にするためベンド部は6分割しています。)

 

磁石の先端面は磁界分布の変化が大きいのでメッシュサイズを0.5[mm]に設定しています。

  • 電磁力計算時、間隔とメッシュサイズを正しく設定しないと妥当な結果が得られません。
    詳細は「電磁力計算時の注意点」を参照してください。

 

ボディ属性および材料の設定

ボディ No./ボディタイプ

ボディ属性名

材料名

1/Solid

mag1

mag

2/Solid

mag2

mag

0/Solid

mag3

mag

3/Solid

softmag

softmag

※材料データベースを利用

 

 

材料定数は以下のように設定しています。

材料名

タブ

定数

mag

透磁率

材料タイプ:永久磁石

磁石

磁化の強さ: 0.5

softmag

透磁率

比透磁率: 5×103

 

U字磁石を構成する各ボディ属性(mag1~mag3)の磁化の方向を以下のように設定しています。

ボディ属性名

タブ

設定項目

条件

mag1

方向

方向タイプ

ベクトル

ベクトル

X=0, Y=0, Z=1

mag2

方向

方向タイプ

回転方向

中心軸上の座標

X=0, Y=0.005, Z=0.04

中心軸のベクトル

X=0, Y=1, Z=0

向き

左回り

mag3

方向

方向タイプ

ベクトル

ベクトル

X=0, Y=0, Z=-1

この設定により、各ボディにおける磁化の方向は以下の矢印の示す方向となっています。

境界条件

設定なし

解析結果

電磁力の解析結果は、[解析結果]タブの、

 

 

 [テーブル] で表示できます。

 

 

磁性体(Fe)はU字磁石によって約4.2[N]のZ方向の力を受けることが分かります。

 

 

磁界ベクトルの解析結果を示します。

 

N極(左側)およびS極(右側)と磁性体の板の間に強い磁界が発生している様子が分かります。

 

磁束密度ベクトルの解析結果を示します。

 

U字磁石と磁性体の内部の磁束ベクトル分布がループを構成している様子が分かります。

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