例題6

平面アンテナ

本例題について

  • 誘電体基板上に形成した平面アンテナのアンテナ特性を解析した事例を示します。

  • アンテナの入力ポートにおける反射損失特性(S11)を解析結果として確認することができます。

  • 表に記載されていない条件は初期設定の条件を使用します。

  • フィールドデータの出力をOFFにしています。

  • フィールドデータの出力をOFFにすると結果ファイルの容量を節約できます。

  • 「計算時間の短縮方法」

 

解析空間

項目

条件

解析空間

3次元

モデル単位

mm

 

解析条件

項目

条件

ソルバ

電磁波解析[Hertz]

解析の種類

調和解析

解析オプション

面(辺)電極の厚みの影響を無視するをチェック(*1)

出力するフィールドデータの指定:出力しない(*2)

*1 本オプションは初期設定条件ですでにチェックが入っています。
このチェックによりパッチアンテナの厚みは無視され、シートボディの表面に表面インピーダンスの
境界条件がついているのと同等の解析となります。

 

*2 本例題では反射特性のみ知りたいので、フィールドデータは不要のため出力しないを選択しています。
フィールドデータを出力しないので結果ファイルの容量を節約できます。

 

調和解析および開放境界の設定を以下のように行っています。

タブ設定

設定項目

条件

メッシュ

要素の種類

2次要素

マルチグリッド/アダプティブ法

アダプティブメッシュを使用するをチェック

周波数依存メッシュの設定

参照周波数:10×109[Hz]

表皮厚みより厚い導体ボディを境界条件とするをチェック

 

本例題では導体のソリッドボディはありませんので、

上の周波数依存メッシュの設定のチェックの有無は解析には影響しません。

調和解析

周波数

最小 1×109[Hz]

最大 10×109[Hz]

間隔

等間隔をチェック

分割数: 200

スイープの設定

高速スイープを選択

Sパラ変化量: 1×10-3

入力

1.0[W]

開放境界

種類

吸収境界

吸収境界の次元

1次

 

モデル図

円板上の基板(sub)の表面にシートボディでアンテナパターン(METAL)を構成し、それを覆うように半球形状の

空気部(AIR)を定義しています。空気部の球面上には開放境界(OPEN)、アンテナの給電部には転写用ボディ

定義し、入出力ポートの境界条件を設定しています。また、基板(sub)の裏面には外部境界条件の電気壁

設定しています。

 

ボディ属性および材料定数の設定

Body属性として、電極(METALボディ)の厚みを入力することができますが、電極の厚みは解析に影響を与えません。
(関連情報:解析条件、電磁波解析タブ、面(辺)電極の厚みの影響を無視する)

 

ボディ No./ボディタイプ

ボディ属性名

材料名

0/Solid

AIR

000_空気※

1/Sheet

METAL

003_銀Ag※

2/Solid

sub

006_ガラスエポキシ※

3/Sheet

METAL

003_銀Ag※

4/Sheet

転写用ボディ

 

※材料データベースを利用

 

境界条件

基板(sub)の裏面および周囲にはグランド電極として外部境界条件の電気壁を設定しています。

境界条件名/トポロジ

タブ

境界条件の種類

条件

PORT/Face

電気

入出力ポート

積分路: Path1を設定

基準インピーダンス:指定する、50Ω

 

 導波路の計算で求めるモード数: 5

 実際に3次元解析で使用するモード数: 自動

モードの選択:チェックしない

OPEN/FACE

電気

開放境界

解析条件の開放境界タブにて設定

外部境界条件

電気

電気壁

 

解析結果

パッチアンテナ給電部における反射特性(Sパラメータ)の解析結果を示します。

約5.4GHzにおいて整合が取れている事が分かります。

 

 

 

    • 電磁波解析 例題ダイポールアンテナでは、放射パターンと具体的な設定例を示しています。

    • 指向性計算ダイアログの各設定ボタンの意味は、電磁波指向性表示をご覧ください。

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