例題31

村田製品のCAEデータを使用した解析(RFインダクタ)

本例題について

  • 本例題では、村田製作所のホームページから取得したRFインダクタのCAEデータを使用しています。

  • 基板上に置いたRFインダクタのSパラメータを求めます。

  • RFインダクタの両側にはマイクロストリップラインがあり、マイクロストリップラインの端がポートになっています。

  • 「計算時間の短縮方法」

解析空間

項目

条件

解析空間

3次元

モデル単位

mm

 

解析条件

項目

条件

ソルバ

電磁波解析[Hertz]

解析の種類

調和解析

解析オプション

面(辺)電極の厚みの影響を無視するをチェック※

 

※本オプションは初期設定条件ですでにチェックが入っています。本例題では面電極は

 ありませんので、チェックがなくても結果には影響しません。

 

調和解析および開放境界の設定を以下のように行っています。

タブ設定

設定項目

条件

メッシュ

要素の種類

2次要素

マルチグリッド/アダプティブ法

アダプティブメッシュを使用するをチェック

周波数依存メッシュの設定

参照周波数:5×109[Hz]

表皮厚みより厚い導体ボディ境界条件とするをチェック

調和解析

周波数

最小 1×109[Hz]

最大 10×109[Hz]

間隔

対数等間隔をチェック

分割数: 10

スイープの設定

高速スイープを選択

Sパラ変化量: 1×10-3

入力

1.0[W]

開放境界

種類

吸収境界

吸収境界の次元

1次

 

モデル図

基板中央にRFインダクタを配置しました。RFインダクタと、ポートの間はマイクロストリップラインで結んでいます。

ポートは、解析領域の一番外側の面につけました。

 

全体図

RFインダクタ (LQP02TN_02、LQP03TG_02、LQP03TN_02シリーズ)

RFインダクタ (LQP02TQ_02、LQP03HQ_02シリーズ)

※1 外部電極 ※2 素体 ※3 方向識別マーク(このマークの存在する面が上面となります) ※1 外部電極(両端の外部電極が回り込む面が底面となります) ※2 素体

 

モデルの作成方法

  1. 村田製作所のホームページから、RFインダクタのLQP03TN_02シリーズのCAEデータをダウンロードして、
    ダウンロードしたzipファイルを任意のフォルダに解凍します。
 
  1. 解凍したフォルダから、データベースファイル(LQP03TN0N6_02.fvdb)をFemtetに取り込みます。
    データベースファイルの取り込み方法については、「ブラックボックスデータベースを使用して解析を実行する」をご覧ください。
  1. RFインダクタ以外のモデルを作成します。
  1. ModelDBツリーから、RFインダクタ(LQP03TN0N6_02)のモデルデータをインポートします。

  1. インポートしたRFインダクタモデルを、外部電極部分がマイクロストリップラインと接する位置に移動させます。

 

BODY属性および材料定数の設定

BODY No./BODY Type

BODY名

材料名

0/Solid

SUBSTRATE

006_ガラスエポキシ※1

1-2/Sheet

ELECTRODE

003_銀(Ag)※1

3/Solid

Inductor※2

Inductor※2

4/Solid

AIR

000_空気※1

※1 材料データベースを利用

※2 ムラタ製品のCAEデータからインポートしたRFインダクタモデルです。
     解析実行時にブラックボックスモデルに置換される為、ここで設定するボディ属性、材料定数は適当で構いません。

境界条件

境界条件名/Topology

タブ

境界条件の種類

条件

PORT_001/Face

電気

入出力ポート

 

PORT_002/Face

電気

入出力ポート

 

外部境界条件

電気

電気壁

 

解析結果

結果として得られたS11,S12の周波数特性を示します。

 

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