例題35 微小ダイポールアンテナの電磁界

本例題について

  • 微小ダイポールアンテナの解析例を示します。

  • 得られた電磁界を理論式で求めた値と比較します。

  • 表に記載されていない条件は初期設定の条件を使用します。

解析条件

項目

条件

ソルバ

電磁波解析[Hertz]

解析空間

3次元

解析の種類

調和解析

単位

mm

 

 

調和解析および開放境界の設定を以下のように行っています。

タブ設定

設定項目

条件

調和解析

周波数

 300×106[Hz]

間隔

ひとつの周波数をチェック

スイープの設定

逐次スイープをチェック

 

 

開放境界

種類

吸収境界

吸収境界の次元

1次

 

モデル図

 

          モデル全体図                       アンテナ部分の拡大図

 

 

 

ボディ属性および材料定数の設定

ボディ No./ボディタイプ

ボディ名

材料名

0/Solid

PEC

PEC※※

1/Solid

PEC

PEC※※

2/Sheet

転写ボディ

 

 

3/Solid

AIR

000_空気(乾燥)※

※材料データベースを利用

※※材料PECは、次のように設定しています。

 

材料名

タブ

導体の種類

PEC

導電率

完全導体

境界条件

境界条件名/トポロジー

タブ

境界条件の種類

条件

PORT/Face

電気

入出力ポート

電流ポート

外部境界条件

電気

開放境界

解析条件の開放境界タブにて設定

 

メッシュ/解析の設定

設定項目

条件

周波数依存メッシュの設定

参照周波数:300×106[Hz]

表皮厚みより厚い導体ボディを境界条件とするをチェック

解析結果

得られた電界分布をXZ面で見てみましょう。ポートの電界Z成分が最大となる位相270度

の電界分布が次の図です。アンテナ近くに注目すると、電界が、下側(Z負側)の

PECから上側(Z正側)のPECに向いていることがわかります。

                     電界分布 XZ面 位相270度

 

 

得られた磁界分布をXZ面で見てみましょう。下向き電流が最大となる位相0度

の時の瞬間における磁界Y成分の分布です。

                     磁界Y成分分布 XZ面 位相0度

 

 

 

次に理論値との比較を行います。理論計算式は次のとおりです。

 

 

:虚数単位

I  :電流値。電流ポートは位相0の時、上向き(ポートの積分路の方向)に流れるので、I=1[A]として計算します。

R :観測点までの距離

k :波数。

:ダイポールの長さ. PECの中心の距離、3[mm]としました。

ε  :真空中の誘電率。

 

上式を用いてEθを計算し、解析結果と比較を行います。解析結果は、X軸上の電界Z成分を使いました。位相0が実部、位相270が虚部に相当します。

理論計算で電界のZ成分を得るには、Eθに-1をかけます。理論値とFemteteの計算値がよく一致していることが、グラフからわかります。ただし、X座標の

小さな場所つまりアンテナ近傍では少しずれていて、精度がよくないようです。

 

同様に磁界Y成分を比較して見ます。解析結果は、X軸上の磁界Y成分を使います。X軸上ではHφをHyとみなすことができます。グラフを作成すると、

Femtetの結果と理論値がよくあっていることがわかります。

 

 

 

周辺電磁界の機能を使うと、解析した領域の外の電界強度を求めることができますので、理論値と比較してみましょう。

上と同様、X軸上での比較を考えるにします。周辺電磁界で出力される電界の単位はdBμV/mなので、それにあわせます。

理論計算で得られたした|Eθ|は、x軸上では|E|と同じですので、次式で計算できます。

E'[dBμV/m] = 20・log(1000000・|Eθ|/√2)

 

グラフを見ると、解析領域の外側(1.0<x<3.0)で理論値とよく一致しているが、解析領域内では異なることがわかります。

 

 

[参考文献]

アンテナ工学ハンドブック 電子情報通信学会編 オーム社

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