
CAEソフト【 Femtet 】-ムラタソフトウェア株式会社
IPM発電機の発電量解析例を示します。
ロータ側が回転する事により、ステータ側コイルで発電されます。
ロータの内部に磁石を埋め込んだ構造をもつ、永久磁石式同期発電機です。
ロータを回転させた際に発生する電流を計算します。
外部回路連成解析機能を利用します。
発電電流、磁束密度などを解析結果として見ることができます。
表に記載されていない条件は初期設定の条件を使用します。
項目 |
条件 |
ソルバ |
磁場解析[Luvens] |
解析空間 |
2次元 |
解析の種類 |
過渡解析 |
単位 |
mm |
解析オプション |
外部回路連成をチェック 回転機をチェック
[換算] モデルの厚み:30×10-3[m] 部分モデルをチェック 分割数:2 [外部回路入出力値換算] 換算するをチェック 直列数:1 並列数:2 結果をフルモデルに換算して出力をチェック |
回転機タブの設定を以下のように行っています。
タブ設定 |
設定項目 |
条件 |
回転機 |
回転移動 |
速度一定にチェック 回転数:3000[r/min] ロータの初期回転位置:0[deg] |
スライドメッシュの分割数 |
周方向メッシュ分割角度:1.0[deg] 1ステップ当たりの回転量:3[メッシュ] スライドメッシュ層数:3 |
外部回路図は以下の通りです。
回路図右側の「R1」は発電量検出用の抵抗素子で、本来はバッテリーとなる個所に配置しています。
抵抗値にはバッテリーの内部抵抗値として、微小値(0.001[Ohm])を指定しています。
メッシュタブを以下のように設定しています。
タブ設定 |
設定項目 |
条件 |
メッシュ |
メッシュ設定 |
標準メッシュサイズを自動的に決定する:OFF 標準メッシュサイズ:1[mm] |
空気領域自動作成 |
空気領域を自動作成するにチェック 空気領域のスケール:1.25 |
過渡解析タブを以下のように設定しています。
ステップ数が180で、周方向メッシュ分割角度が1.0[deg]、1ステップ当たりの回転量が3[メッシュ]ですので、180*1.0*3=540度まで回転させる解析となります。
タブ設定 |
設定項目 |
条件 |
|||||
過渡解析 |
時間ステップ |
自動 |
|||||
表 |
|
中央にロータであるロータコアと磁石があり、周囲にステータコアとコイルを配置した構成となっています。
2次元モデルでの解析です。対称性を利用し、1/2の周期対称モデルとしています。
半周期の回転周期境界(Symmetry)を設定しています。
空気領域は自動作成に設定しています。
ボディ No./ボディタイプ |
ボディ属性名 |
材料名 |
6/Sheet |
Mag1 |
mag |
7/Sheet |
Mag2 |
mag |
5/Sheet |
Rotor |
core |
20/Sheet |
Stator |
core |
22/Sheet |
U1+ |
Cu |
21/Sheet |
W1- |
Cu |
25/Sheet |
V1+ |
Cu |
23/Sheet |
U1- |
Cu |
26/Sheet |
W1+ |
Cu |
24/Sheet |
V1- |
Cu |
ボディ属性は以下のように設定しています。
ボディ属性名 |
タブ |
設定 |
Mag1 |
方向 |
ベクトル:X=1, Y=0, Z=1 |
ステータ/ロータ/空気 |
ロータ |
|
Mag2 |
方向 |
ベクトル:X=1, Y=0, Z=-1 |
ステータ/ロータ/空気 |
ロータ |
|
Rotor |
ステータ/ロータ/空気 |
ロータ |
Stator |
ステータ/ロータ/空気 |
ステータ |
U1- |
電流 |
波形:外部回路連成 回路上のコイル名:U1 巻数:15[Turn] 方向:手前向き |
ステータ/ロータ/空気 |
ステータ |
|
U1+ |
電流 |
波形:外部回路連成 回路上のコイル名:U1 巻数:15[Turn] 方向:奥向き |
ステータ/ロータ/空気 |
ステータ |
|
V1- |
電流 |
波形:外部回路連成 回路上のコイル名:V1 巻数:15[Turn] 方向:手前向き |
ステータ/ロータ/空気 |
ステータ |
|
V1+ |
電流 |
波形:外部回路連成 回路上のコイル名:V1 巻数:15[Turn] 方向:奥向き |
ステータ/ロータ/空気 |
ステータ |
|
W1- |
電流 |
波形:外部回路連成 回路上のコイル名:W1 巻数:15[Turn] 方向:手前向き |
ステータ/ロータ/空気 |
ステータ |
|
W1+ |
電流 |
波形:外部回路連成 回路上のコイル名:W1 巻数:15[Turn] 方向:奥向き |
ステータ/ロータ/空気 |
ステータ |
材料定数は以下のように設定しています。
材料名 |
タブ |
定数 |
||||||||||||||||||||||||
Cu |
導電率 |
導体の種類:導体 導電率:5.977×107[S/m] |
||||||||||||||||||||||||
mag |
透磁率 |
材料タイプ:永久磁石 |
||||||||||||||||||||||||
磁石 |
磁化特性タイプ:線形 磁化の強さ:1.25[T] 比透磁率:1.05 |
|||||||||||||||||||||||||
core |
透磁率 |
磁化特性タイプ:B-Hカーブをチェック
B-Hカーブテーブル
|
1周期の周期対称境界を設定しています。
境界条件名/トポロジ |
タブ |
境界条件の種類 |
条件 |
Symmetric |
対称/不連続 |
周期的 |
回転周期(1周期) |
回転角度が0[deg]の時の磁束密度分布を示します。
発電電流は、結果テーブルで発電量検出用の抵抗素子の回路電流として出力されます。
次にこれをグラフにした時刻-発電電流特性を示します。
発電量は、定常状態の電流の平均から約155[A]となっています。
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