
CAEソフト【 Femtet 】-ムラタソフトウェア株式会社
圧電素子に、SheetBodyの電極をつけて共振解析をしました。
電極を境界条件のみで設定した場合、SheetBodyを使った場合、SolidBodyを使った場合で比較をしました。
(ただし以下に示した条件は、SheetBodyを使った時の設定です。)
表に記載されていない条件は初期設定の条件を使用します。
項目 |
条件 |
解析空間 |
3次元 |
モデル単位 |
mm |
解析の種類は共振解析としています。
項目 |
条件 |
ソルバ |
圧電解析[Rayleigh] |
解析の種類 |
共振解析 |
解析オプション |
選択なし |
共振解析タブにおいてモード数、周波数の近似値を以下のように設定しています。
タブ設定 |
設定項目 |
条件 |
共振解析 |
モード数 |
10 |
周波数の近似値 |
4.45[MHz] |
直方体形状の圧電体(piezo)の上下面に位置をずらして電極(ボディ属性001)を配置しました。これらの
電極には、電位境界条件を設定しています。
ここで用いた電極は、面(SheetBody)に材料名、Body属性名をつけて作成しました。
(なお、圧電解析ではSheetBodyに、圧力などの力を加える境界条件を設定できません。)
ボディ No./ボディ タイプ |
ボディ属性名 |
材料名 |
0/Solid |
piezo |
000_P-4※ |
1/Sheet |
ボディ属性_001 |
002_金Au※ |
2/Sheet |
ボディ属性_001 |
002_金Au※ |
※材料データベースを利用
圧電体P-4の分極方向をX軸方向に設定するため、ボディ属性の方向を以下のように定義します。
ボディ属性名 |
タブ |
設定 |
piezo
|
方向 |
指定方法:ベクトル ベクトル:X=1.0、Y=0.0、Z=0.0 |
ボディ属性_001 |
厚み/幅 |
SheetBodyの厚み: 1×10-3 |
境界条件名/トポロジ |
タブ |
境界条件 の種類 |
条件 |
earth/Face |
電気 |
電気壁 |
電位指定:電位 0[V] |
hot/Face |
電気 |
電気壁 |
電位指定:電位 1[V] |
SheetBodyを使って解析した場合に得られた、厚み滑り振動の変位ベクトルを表示しています。
電極を境界条件のみでモデル化した場合、SheetBodyを使った場合、SolidBodyを使った場合を解析し、その結果
得られたインピーダンス特性をグラフにしました。SheetBodyを使った場合と、SolidBodyを使った場合では、ほぼ同じ
インピーダンス特性が得られました。
SheetBodyを利用する事により、電極の厚みを考慮した解析ができました。またSolidBodyを利用した
場合に比べて計算速度は約30%短くなりました。
電極の扱い |
共振周波数 |
計算時間(※) |
境界条件のみ |
4.52965841[MHz] |
0.93 |
SheetBody |
4.45622519[MHz] |
1.00 |
SolidBody |
4.45601571[MHz] |
1.43 |
(※)計算時間は、SheetBodyの計算時間を1とした場合の割合で表しています。
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