例題26

浮き電極

本例題について

  • 浮き電極の働きを簡単な例題をとおして確認します。

  • 力で圧電体を変形させ、その時に発生する電位を確認します。

  • 圧電定数との対応を確認します。

 

解析条件

項目

条件

ソルバ

圧電解析[Rayleigh]

解析空間

3次元

解析の種類

静解析

単位

mm

解析オプション

無し

 

モデル図

図のような直方体のソリッドボディを定義し、各面に境界条件を与えています。

 

 

ボディ属性および材料の設定

ボディ No./ボディタイプ

ボディ属性名

材料名

0/Solid

piezo

000_P-4※

※材料データベースを利用

 

ボディ属性名

タブ

設定

piezo

方向

指定方法:ベクトル

ベクトル:X=Y=0.0、Z=1.0

 

境界条件

境界条件名/トポロジ

タブ

境界条件の種類

条件

UX0/Face

電気

磁気壁

 

機械

変位

UXのみチェック、0.0を入力

UY0/Face

電気

磁気壁

 

機械

変位

UYのみチェック、0.0を入力

UZ0/Face

電気

電気壁

電位指定:

電位 0[V]

機械

変位

UZのみチェック、0.0を入力

FLOAT/Face

電気

電気壁

浮き電極

機械

拘束なし

 

PULL/Face

電気

磁気壁

 

機械

分布荷重(面)

1[Pa]

 

解析結果

下図(a)は応力分布を示しています。x軸方向に1[Pa]の応力が発生していることがわかります。荷重として1[Pa]の面荷重を与えたので、発生した応力になります。

この応力により発生する電界を、D形式の圧電方程式を使って考えます。

 

D=dT+εE        (1)

 

応力はX成分のTxのみが存在します。応力X成分に関係する圧電D定数で0以外の値を持つのはd31になります。つまりDZ成分の存在する可能性があるわけですが、浮き電極があって、その電荷は0ですので、DZ=0になります。

つまり(1)式より、 0=d31・Tx+εz・Ez  が成り立ちます。応力(Tx)をこの式にいれると、電界Ezが得られます。この解析で用いた材料000P-4ではd31=-0.7e-11[C/N]、εz=200ε0、です。

 

Ez=-d31・Tx/εz=-(-0.7e-11)・1.0/(200・8.854e-12)=3.953e-3 [V/m]   (2)

 

下図(b)は、Femtet(R)で計算した電界になります。(2)式で得られた電界と一致しています。圧電体の中の電界は一定ですので、電位差は、Ezに厚みをかけることで求めることができます。

下図(c)は、得られた電位分布です。

 

 

 

 

 

 

 

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