
CAEソフト【 Femtet 】-ムラタソフトウェア株式会社
本例題について
浮き電極の働きを簡単な例題をとおして確認します。
力で圧電体を変形させ、その時に発生する電位を確認します。
圧電定数との対応を確認します。
項目 |
条件 |
ソルバ |
圧電解析[Rayleigh] |
解析空間 |
3次元 |
解析の種類 |
静解析 |
単位 |
mm |
解析オプション |
無し |
図のような直方体のソリッドボディを定義し、各面に境界条件を与えています。
ボディ No./ボディタイプ |
ボディ属性名 |
材料名 |
0/Solid |
piezo |
000_P-4※ |
※材料データベースを利用
ボディ属性名 |
タブ |
設定 |
piezo |
方向 |
指定方法:ベクトル ベクトル:X=Y=0.0、Z=1.0 |
境界条件名/トポロジ |
タブ |
境界条件の種類 |
条件 |
UX0/Face |
電気 |
磁気壁 |
|
機械 |
変位 |
UXのみチェック、0.0を入力 |
|
UY0/Face |
電気 |
磁気壁 |
|
機械 |
変位 |
UYのみチェック、0.0を入力 |
|
UZ0/Face |
電気 |
電気壁 |
電位指定: 電位 0[V] |
機械 |
変位 |
UZのみチェック、0.0を入力 |
|
FLOAT/Face |
電気 |
電気壁 |
浮き電極 |
機械 |
拘束なし |
|
|
PULL/Face |
電気 |
磁気壁 |
|
機械 |
分布荷重(面) |
1[Pa] |
下図(a)は応力分布を示しています。x軸方向に1[Pa]の応力が発生していることがわかります。荷重として1[Pa]の面荷重を与えたので、発生した応力になります。
この応力により発生する電界を、D形式の圧電方程式を使って考えます。
D=dT+εE (1)
応力はX成分のTxのみが存在します。応力X成分に関係する圧電D定数で0以外の値を持つのはd31になります。つまりDZ成分の存在する可能性があるわけですが、浮き電極があって、その電荷は0ですので、DZ=0になります。
つまり(1)式より、 0=d31・Tx+εz・Ez が成り立ちます。応力(Tx)をこの式にいれると、電界Ezが得られます。この解析で用いた材料000P-4ではd31=-0.7e-11[C/N]、εz=200ε0、です。
Ez=-d31・Tx/εz=-(-0.7e-11)・1.0/(200・8.854e-12)=3.953e-3 [V/m] (2)
下図(b)は、Femtet(R)で計算した電界になります。(2)式で得られた電界と一致しています。圧電体の中の電界は一定ですので、電位差は、Ezに厚みをかけることで求めることができます。
下図(c)は、得られた電位分布です。
まずはFemtetを試してみたい
試用版・無償版はこちらもっとFemtetについて詳しく知りたい
イベント・セミナー情報はこちら