例題15

熱抵抗境界条件を用いた事例

本例題について

  • 異なるボディの界面に熱抵抗を有する材料に温度差を与えたときの解析例を示します。

  • 温度分布や熱流束ベクトルを解析結果として見ることができます。

  • 表に記載されていない条件は初期設定の条件を使用します。

解析空間

項目

条件

解析空間

3次元

モデル単位

mm

 

解析条件

項目

条件

ソルバー

熱伝導解析[Watt]

解析の種類

定常解析

解析オプション

なし

モデル図

隣り合う二つの直方体ソリッドボディを定義し、、それぞれAlの材料を設定します。

底面と上面に温度境界条件、二つのボディの境界にあたる面に熱抵抗の境界条件を設定しています。

 

ボディ属性および材料の設定

ボディ No./ボディタイプ

ボディ属性名

材料名

0/Solid

conductor

001_アルミニウムAl※

※材料データベースを利用

境界条件

境界条件名/トポロジ

タブ

境界条件の種類

条件

100degree/Face

温度

100 [deg]

0degree/Face

温度

0 [deg]

熱抵抗/Face

熱抵抗

0.1 [deg/W]

 

解析結果

温度分布の解析結果を示します。

熱抵抗を設定した面で、不連続な温度変化が発生していることが分かります。

 

熱流束ベクトル図を示します。

 

また、計算結果画面からの積分実行を用いてボディ上面の熱流束を積分し、ボディ上面を通過する熱量を計算した結果を以下に示します。

 

 

理論値計算を行った結果を以下に示します。理論値とほぼ一致する結果が得られていることが確認できます。

 

ボディの熱抵抗[deg/W] = 熱流束方向の厚み[m] / ( 断面積[mm^2] x 熱伝導率[W/m/deg] )、

上下ボディのサイズ 10[mm] x 10[mm] x  2[mm]、アルミニウムの熱伝導率 237[W/m/deg]

を用いて、

トータルの熱抵抗 = 上側ボディの熱抵抗 + 境界の熱抵抗 + 下側ボディの熱抵抗

= 2 x 10^-3 / (237 x 100 x 10^-6) + 0.1 + 2 x 10^-3 / (237 x 100 x 10^-6)

= 0.2688 [deg/W]

 

通過熱量[W] = 温度差[deg] / トータルの熱抵抗[deg/W]

= (100 – 0 ) / 0.2688

= 372.02 [W]

 

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