
CAEソフト【 Femtet 】-ムラタソフトウェア株式会社
基板上に発熱体が2つ配置されており、その熱が基板の周囲全体から自然対流により
空気中に放熱している状態を過渡解析した例を示します。発熱体の一つは時間によって発熱量が変化します。
モデルは、定常解析した例例題14 自然対流(係数自動設定)境界条件を用いた事例と同じモデルを使用します。
温度分布や熱流束ベクトルを解析結果として見ることができます。
表に記載されていない条件は初期設定の条件を使用します。
項目 |
条件 |
解析空間 |
3次元 |
モデル単位 |
mm |
項目 |
条件 |
ソルバ |
熱伝導解析[Watt] |
解析の種類 |
過渡解析 |
解析オプション |
なし |
過渡解析タブにて以下のように設定しています。ステップ数は20で時間ステップは60秒
としていますので初期温度25度から1200秒間における温度分布の変化を解析すること
ができます。
タブ設定 |
設定項目 |
条件 |
||||||||
過渡解析 |
表 |
|
||||||||
初期温度 |
25 [deg] |
例題7、例題14と同じモデルを用いています。材料定数、境界条件も同じです。
自然対流(係数自動計算)境界条件を使用する場合、モデルは-Z方向が地面の方向となるようモデリングをする必要があります。
ビアホール(HOLE)周辺では熱流束が大きく変化することが予想されますのでメッシュサイズを
個別設定しています。
ボディ No./ボディタイプ |
ボディ属性名 |
材料名 |
メッシュサイズ |
0/Solid |
SUB |
006_ガラスエポキシ※1 |
|
1/Solid |
GND |
008_銅Cu※1 |
|
2/Solid |
MAINCHIP |
001_アルミナ※2 |
|
3/Solid |
SUBSHIP |
001_アルミナ※2 |
|
4/Solid |
HOLE |
008_銅Cu※1 |
0.5 |
5/Solid |
HOLE |
008_銅Cu※1 |
0.5 |
6/Solid |
HOLE |
008_銅Cu※1 |
0.5 |
7/Solid |
HOLE |
008_銅Cu※1 |
0.5 |
8/Solid |
HOLE |
008_銅Cu※1 |
0.5 |
9/Solid |
HOLE |
008_銅Cu※1 |
0.5 |
10/Solid |
HOLE |
008_銅Cu※1 |
0.5 |
11/Solid |
HOLE |
008_銅Cu※1 |
0.5 |
※1 材料データベースを利用
※2 材料データベースを利用しますが、材料データベースに比熱は入っていませんので、比熱として800[J/kg/deg]を入力します。
MAINCHIPおよびSUBCHIPでの発熱量を以下のように設定しています。
MAINCHIPの発熱量に時間依存を設定します。600[s]までは0.2[W]で発熱させ、それ以降は発熱量がゼロになるように重みを設定します。
ボディ属性名 |
タブ |
設定 |
MAINCHIP |
発熱量 |
0.2[W]
重み関数設定 |
SUBCHIP |
発熱量 |
0.1[W] |
外部境界条件(モデルの周囲)に自然対流(係数自動計算)を設定しています。
境界条件名/トポロジ |
タブ |
境界条件の種類 |
条件 |
外部境界条件 |
熱 |
放熱・環境輻射 |
自然対流(係数自動計算) 室温: 25[deg] |
※自然対流の係数は自動的に算出されます。詳細は「放熱・環境輻射」を参照してください。
時刻600[s]、時刻630[s]における発熱密度の分布を示します。
重み関数に従って、630[s]ではMAINCHIPの発熱がゼロになっていることが確認できます。
次に、時刻600[s]、時刻1200[s]における温度分布の解析結果を示します。
600[s]で大きくなった温度が、1200[s]では小さくなっていることが確認できます。
次に、MAINCHIP上面の中央である座標 ( 20, 20, 1.9 )の温度変化をプロットした結果を示します。
600[s]までは上昇していた温度が、発熱をゼロにした600[s]以降で、低下していく様子が確認できます。
まずはFemtetを試してみたい
試用版・無償版はこちらもっとFemtetについて詳しく知りたい
イベント・セミナー情報はこちら