例題3

温度分布による変形3(複合媒質2)

本例題について

  • 熱伝導解析の例題10(基板上に発熱体が配置されており、自然対流による放熱を考慮した解析事例)
    の解析結果の温度分布によって発生する熱膨張による応力解析例を示します。

  • 熱伝導解析(Watt)で温度分布を解析し、応力解析(Galileo)では
    その温度分布を到達温度とする熱荷重を考慮した解析を行います。

  • 変形の状態や変位分布、応力分布を解析結果として見ることができます。

  • 表に記載されていない条件は初期設定の条件を使用します。

解析空間

項目

条件

解析空間

3次元

モデル単位

mm

 

解析条件

熱伝導解析[Watt]と応力解析[Galileo]との連成解析を行います。

項目

条件

ソルバ

熱伝導解析[Watt]
応力解析[Galileo]

熱伝導解析(Watt)の種類

定常解析

解析オプション

なし※

※熱荷重オプションは熱伝導-応力連成設定時は自動的にチェックが入っています。

 

ステップ/熱荷重タブの設定を以下のように行っています。

タブ設定

設定項目

条件

ステップ/熱荷重※

基準温度

25[deg]

※到達温度としては自動的に熱伝導解析の結果が使用されます。

モデル図

熱伝導解析の例題10と同様のモデルを使用しています。

ボディ属性および材料の設定

ボディ No./ボディタイプ

ボディ属性名

材料名

0/Solid

SUB

006_ガラスエポキシ※

1/Solid

GND

008_銅Cu※

2/Solid

MAINCHIP

001_アルミナ※

3/Solid

SUBSHIP

001_アルミナ※

4/Solid

HOLE

008_銅Cu※

5/Solid

HOLE

008_銅Cu※

6/Solid

HOLE

008_銅Cu※

7/Solid

HOLE

008_銅Cu※

8/Solid

HOLE

008_銅Cu※

9/Solid

HOLE

008_銅Cu※

10/Solid

HOLE

008_銅Cu※

11/Solid

HOLE

008_銅Cu※

※材料データベースを利用

 

MAINCHIPおよびSUBCHIPでの発熱量を以下のように設定しています。

ボディ属性名

タブ

設定

MAINCHIP

発熱量

0.2[W]

SUBCHIP

発熱量

0.1[W]

境界条件

基板の裏面のグランド面(GND)の底面に自然対流による係数を以下のように設定しています。

現実的には表面や側面からも対流による放熱が考えられますが、本例題では省略しているため、

境界条件を設定していない外部境界には断熱境界が適用されます。

境界条件名/トポロジ

タブ

境界条件の種類

条件

BOTTOM/Face

放熱・環境輻射

自然対流※:  1.39[W/m2/deg5/4]

室温:      25[deg]

 

※自然対流の係数は以下の式にて算出しています。詳細は「放熱・環境輻射」を参照してください。

 

2.51×C×(1/L)^(1/4) = 1.39 [W/m2/deg5/4]

ただし、

係数 C = 0.26

基板寸法 0.06×0.04

代表長 L = (0.06×0.04×2)/(0.06+0.04) = 0.048

解析結果

まず、熱伝導解析の結果として温度分布を示します。

 

ひき続いて、応力解析の結果として変位ベクトル図を示します。

温度のもっとも低い基板コーナー部が下側に反っていることが分かります。

 

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